地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鉄コレ小田急初代1700形をN化する

2016-02-17 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 この冬の鉄コレ大商戦は、全体としてみれば中国の賃金爆騰の影響もあって低調でありましたが、それでもイベントなどの即売会場にはヲタが雲集、あるいは三々五々姿を現していたものです。しかし、そんな光景とは無縁で、極めて低調ながらもラグジュアリーな雰囲気の中でまったりと発売されたのが、小田急1700形 (初代) 鉄コレであったと言えましょう。あたかも、この車両が戦後の復興の中で華々しく登場した当時、沿線の庶民は指をくわえて眺めるのみで、車内はやんごとなき客が埋めてまったりとしたロマンスカー情緒が漂っていたかのように……私もネット上での予約開始とともに自宅で悠然とポチッてゲットしたのでした。
 そして、いざ発売日になって届いた楽天箱の中から取り出してみますと、これでもか!と言わんばかりに丁寧に巻かれた緩衝材の中から、まさに昭和20年代の精華にして、焼け跡尽くしの時代から脱したことを告げた記念碑的存在たる1700形1705Fに対する、小田急の心からの思い入れを感じさせるパッケージが現れ、優雅な大窓車体が中から現れるというこの贅沢感……。そして、車体の中央に光り輝くOERエンブレム……(*^_^*)。よくぞこのような、60数年前の車両が大量生産の模型として出たものよ!と讃嘆を禁じ得ません。そんな静かな感動を味わう一品なのでした……。もちろん、売る方はヲタ殺到の大ヒットを狙いたいのでしょう。しかし、最早鉄コレはそのような時代に終わりを告げつつあるのであって、むしろ小田急の鉄コレの売り方は、鉄コレバブル終焉後におけるひとつの好ましいあり方を示している、と思うのです。



 というわけで、いざN化作業に取りかかってみたのですが、このマスクの車両は1編成しか存在しなかったため (1700形の他の2編成は正面貫通)、既に車番も印刷され、インレタ貼りのために一旦全てバラすという手間を省略できるのは嬉しいですね♪ 本当に、この作業をする必要があるかないかで、「さっさと作業してやる!」というモチベーションに大きく響きます (^^;
 しかし……作業(あるいはN化せずに展示する場合でも)にあたって最も重大な問題点を、先に強調させて頂きますと……パッケージから取り出したら最初にヘッドライトのレンズパーツを透明なゴム系接着剤で固定してしまうべし!! ライトのレンズを別パーツにしてリアリティを演出して下さっているのは嬉しいのですが、他のレンズ別パーツな鉄コレ (内側からハメる) と比較して極めてお粗末なことに、単純に「外から穴に突っ込む」だけのパーツでしかないため、僅かな刺激でポロッと抜け落ちてしまいます!! (@o@)。気がついてみたら全く見当たらず、極めて悲しい思いをすることになり、銀河などから売られている口径が近似のレンズパーツを充当しなければなりません。もっとも私の場合、超妄想6連 (利用客急増で登場後あっという間に6連化され、箱根湯本も昭和20年代の段階で中型車6連対応に……^^;) を実現するつもりで2編成購入していましたので、レンズが落ちた車両は当面中間封じ込めということで……(汗)。
 次の問題は動力の挿入。17m級の先頭車はTM-07を使いますが、優雅な雰囲気の先頭車に剥き出し動力を入れるのは止めて、20m級のサハ1753 (3扉改造時に車体短縮) にTM-17を入れてみました (これはこれで、床下の動力部分が目立ってしまうのですが ^^;)。しかし……動力が微妙に幅広なようで、窓パーツ側のツメを薄く削ってやらないと、車体がおデブになってしまうという……(-_-;)。個体差というヤツなのでしょうが、あるいはプロポーションを保つためにギリギリまで幅狭な車体になっているためかも知れません。
 あと、窓パーツの印刷は、他の鉄コレと比べて必ずしも悪いものではないと思いますが、賃金を抑えられ都市戸籍ももらえない農民工の怨念が粘っこくまとわりついているかのような指紋がベッタリと落ちづらい……(T_T)。OAクリーナーを染み込ませた綿棒で丁寧に拭いても、完全には落ちません……。
 というわけで、いろいろと面倒臭い部分もありますが、出来上がって編成にしてみると、見映えはさすが素晴らしい……。外観上唯一最大の問題点は、屋根と妻面の隙間から、ボディの黄色が目立ってしまうこと (-_-;) 程度でしょうか。
 そして個人的には、ビニョ~ンとウナギのように長いサハ1753が何となく超お気に入りなのであります (笑)。乗務員用扉はあるものの、客用扉は無い……この思い切りの良さがさすが特急車です♪ そして、中間車がやたらとウナギのように長く見える……と言えば、小田急なら2400形! 現役当時、江ノ島線はまさに「こればっか」という状態で (ア~ンド釣掛4000♪←これは良かった)、先頭車と中間車の長さが余りにも違うのも子供心に何かキミョーで、稀に他の車種が来るのを待ち焦がれて「2400イラネ!」と悪態をついていたものですが、実はこれこそ鉄コレ向きというものでしょう……(マイクロのは持ってない ^^;)。特に登場時の旧塗装とか……。いや他にも、まだまだ小田急鉄コレには出て欲しい車種や色がゴマンとありますので、是非1900・1700形ロマンスカーの売り上げの悪さをものともせず奮闘して頂きたいものです。
 以上で、年末年始の怒濤の事業者限定鉄コレなどの模型ネタまつりを終了し、次回からは実車の画像に戻ります。ネタ切れ気味ですが……。

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