一昨日の『毎日新聞』→Yahooニュースによりますと、京急1000・2100形に搭載されているシーメンス製VVVF装置が奏でるドレミファ音階が機器更新により2014年までに消滅し聞けなくなることから、京急には惜しむ声が続々と寄せられているとか何とか。まぁ確かにあれは面白いと言えば面白いものかも知れませんが、《ハードコアな男は黙って釣掛の絶叫に酔え!》《高速釣掛電車が消えた首都圏で最高に神秘的なサウンドを発するのは東急8500!》といふことを信条としている私からみますと、所詮はライトでヌルい世界にしか思えません。「○るり」の歌で「電車、好きかも」な~んて思ってしまった所謂「○子鉄」「マ○鉄」の皆さんも、これでサーッと熱が冷めて鉄道趣味市場から離れ、本来の (以下猛毒につき略 ^^;)。
大体、半導体の固まりであるVVVF装置は、まさに半導体の劣化・寿命ゆえに余りにもはかないもの。10数年で消えるその音を趣味の中核に据えてしまうと、破れる恋の繰り返し (?) になってしまうような気がするのですなぁ……。そういえば先日水戸界隈で乗った501系もいつの間にかシーメンス製VVVFではなくなっていましたし。逆に、1980年代に製造された初期VVVF装置の野太いサウンドを未だに響かせている車両に乗り合わせると、これはこれで希少価値さがビンビンに感じられて聴き入ってしまうのも確かですが……(笑)。
VVVFサウンドのそんなはかなさを感じさせるのは日本国内の車両に限った話ではなく、インドネシアでもまた然り。1998年登場の京急ドレミファサウンドが早くも絶滅の危機に瀕しているのと同じく、これまた1998年以降ボンバルディアの技術供与を受けて登場したHOLECも、大量に製造されたのがウソのように相次ぐ故障で離脱・激減の一途をたどり、昨年及び今年は辛うじて4+4の8連が2本運用されているのみとなりました。 まぁ正直申しまして、《目》電車としか言い様のないグロテスクな正面デザインは決して日本人ウケするものとは思えず、車内も戸袋部分が過度に出っ張った構造はお世辞にもスマートとは言えませんので、この電車がどんどんヘタレて行くのを尻目に1970~80年代製の日本製抵抗制御非冷房車が頑強に走り続けている光景には思わず日本人のプライドが満たされた心地すらします (^^;)。
それでも、このVVVF車にも良い点は勿論あります。それは……この電車のナゾな風貌や乗客のカオスな雰囲気とは裏腹に、余りにも静かでお上品なVVVF音を発すること。1枚目の画像では命知らずのク○ガキお子様が何とも勇猛果敢なことに走行中の車両の屋根をダッシュしており (超滝汗)、2枚目の画像では信号待ちで場外停車中の電車に帰宅中学生が群がっているという……何とも想像を絶する光景が次々に展開されるわけですが、その一方で床下からはお上品なサウンドが発せられるという余りのギャップに何とも言えない痛快さを感じるのは私だけでしょうか (^^;)。
どちらにしろ、中核部品を海外製に頼るというのは、保守部品の入手などの問題で早々に切り替えを決めたようです(それが某電機品会社が買収を免れた話に繋がっているとかいないとか、どうでもいい話ですが)
HXD3はIGBTですね。東芝技報に紹介されていました。実はそのあたりまで首を突っ込んで読んでいるのがたいがいなのですが、本当に文系事務屋と思えない有様です...。(そのかわり回路図とか反応曲線とかは読めませんよ!)
こんばんは、コメントどうもありがとうございます。
私は超文系人間ですので、技術面の細かい話には立ち入りようがないのですが、京急の判断の背後には西門子公司が京急の期待通りのメンテナンスを面倒くさがったということが大きいとか……。やはり勝手知ったる国内メーカーと取引する方が長期的にはプラスと判断したのでしょう。