ロシアにのウクライナ侵略を口実に、核兵器共有論や次世代原発の新設や、敵地攻撃能力を持てとか、先制攻撃こそ必要だなどと言い始めた。安倍晋三という男の発言である。
先日、安倍晋三は自民党山口県連主催した憲法改正に向けた総決起大会に出席し、講演した。そして「敵基地攻撃能力」が必要だと述べさらに、「私は打撃力と言ってきたが、基地に限定する必要はない。向こうの中枢を攻撃するということも含むべきだ」と述べたのである。
敵地ならどこを攻撃しても良い。敵地ならいつ攻撃しても良い。敵地ならいくら攻撃しも良い。ということである。
この無差別攻撃、無制限攻撃は今我々が、プーチンの悪行として現在目にしている。首相時代にプーチンに、「ともに同じ未来を夢見る」と言ってのけた、30回近い会談を重ねた、流石ウラジーミルとシンゾーの関係といえる。
こと戦闘については、この二人は寸分たがわない。ウラジーミル君とシンゾー君の思いは同じである。見方によっては、一般市民の攻撃や原発の占拠など、ウラジーミル君の非道な特別軍事作戦を肯定しているように思える。
安倍晋三の言っていることは、太平洋戦争に敗北した教訓から日本が世界に先駆けて獲得した、憲法の平和理念を真っ向から否定するものである。
更には、敵地攻撃そのものが国際法に反するものである。そればかりか、非軍事施設もどんどん攻撃するべきと発言している。
これは専守防衛を大きく逸脱するものといえる。自衛権をも否定するものといえる。
現在のどんな技術を用いても、ミサイル攻撃を迎撃などできるはずもない。迎撃ミサイルの能力は、飛んでくるのが判っているのをやっと撃ち落とせたという程度のものである。マッハ20を越えれば、確認たされた時には日本の領海内にあり、迎撃など不可能である。それを懸命に日本は作ろうとしている。
21世紀の戦争は、領土の拡大や賠償金の獲得など、それなりの金になった。プーチンは大きな出費をして、人を殺し、世界から信用を無くし国民に大きな負担をかける。何よりも巨大な環境破壊である。戦争が儲かった時代は終わった。
安倍晋三はこれに先立ち、核のシェアリングという新しそうな言葉を使って、アメリカの核を日本が預かる形で、核を所有すると言いだした。幼稚な理論であるが、非核三原則にも反し、自民党内でも相手にされていない。
安倍晋三は論議を重ねるということができない。一方的に自分の思っていることを一方的に述べるだけである。今回も同じである。積み重ねた論議もなければ、国際法も憲法も関係ないのである。
安倍晋三の思想(というほど高貴なものではないが)中には、中国や満州で阿片で大儲けした祖父の言葉しかなく、皇国史観の戦前回帰の中国朝鮮などを愚民国家とした思考から抜け出ていないのである。