そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

地震の3次災害・風評

2011-03-17 | 原発と再生可能エネルギー

 福島原発の冷却のためにヘリコプターで海水の投下を試みたが、どうもうまくいかなったようである。仮に冷却へPhoto至っても、溢れた水の処理はどうするのだろうと案じたが、杞憂のようである。

 それではと、警視庁の放水車が出てきた。暴徒を押さえる道具であるが、これもうまくいかなかった。施設に届かなかったとのことである。結局自衛隊の航空機火災の、特殊消防車でやっと注水できたようである。

 この冬に自衛隊が勇んで、エゾシカの駆除に100人も駆り出されたが、初日は一頭も処理できなかったことを思い出す。

 原発施設の必死の消火・鎮火・冷却活動であるが、どこか滑稽でもある。安全神話を作り上げ、こうした事態を想定していなかったことが、はっきり分かる。外部機器でしか対応できなかった。

 事故内容の説明もぎこちない。IAEAは情報が足りないと、事務局長が乗り込んでくることになった。アメリカも専門家ももどかしい発表に、共同作戦を組むと政府も発表している。

 安全神話を言い続け、周辺の産業への被害を考慮・想定してこなかった 、東電と原発推進してきた政府と評論家は猛省するべきである。

 アメリカ政府は、周辺80キロ以内に住む自国民に避難の勧告を行っている。カナダなども同じ勧告をやっている。要するに日本の発表を信用していないのだ

 原発周辺には酪農家が、20数戸あると聞く。毎日酪農家は牛乳を出荷するが、集荷の運転手が恐れていかないようである。酪農家はPhoto_2牛乳を廃棄している。

 これから最も心配なのは、避難勧告地域あるいは福島と言うだけで、牛乳を消費者が買わないのではないか。あるいはこの地域の、農産物を消費者が買わないのではないかという心配である。

 畜産農家は、家畜を抱えている。避難指示を受けても、家畜を放り出して避難できるわけがない。地震は天災であるが、放射能被害は人災である。

 風評被害と言えるかどうか解らないが、地震による3次災害と言える。もうすでに、イチゴなどは入荷を嫌われているようである。これからの農産物の売れ行きを案じている。東電は補償するのだろうか?

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1 コメント

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避難指示を出された地域の人達は、生活の保障がな... (あなりすと)
2011-03-18 12:17:12
避難指示を出された地域の人達は、生活の保障がなく又、物資の配給も後手後手である。
政治主導とかを唄い文句に政権を取り官僚と軋轢を作り結果、未曾有の災害かもしれないが対応が遅すぎる。
指揮系統がしっかりしていないと、自衛隊や警察は身動きがとれず、原発だけでなく被災者も人災に遭うことになる。
空き缶は支持回復を狙って、すべて自分が仕切りたいのだろうか?
回りからの助言にも耳を貸さず最悪のタイミングで、総理に居座っている。まわりの閣僚も震災の対応経験がなく最悪である。
酪農だけでなくモタモタしてる間にも被害が拡大して財政支出は天文学的な数字になる。長年、政権を運営してきた自民党や他の党にも責任を負わす為にも適材適所な担当相を任命するべき。

でないと、本当に被災者は政治の犠牲になる。
立法府としての責任を全うしてもらいたい。
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