そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

抑止力としての”原発”

2012-06-18 | マスコミ報道

今回のETVは長年に疑念を、あらわにしてくれるものであった。「”不滅”のプロジェクト、核燃料サイクルの道程」というものであった。

日本の原子力開発は”平和利用”の、掛け声で政府主導で行われてきた。当初のアメリカ依存の技術的、物理的支援を受けて発電所が作られてきた。

理論的には、崩壊するウランを取り出し再利用が可能なのである。そこで、多くの国がこれに取り組んできた。技術的に困難で、危険を伴うためあらゆる国が再利用を放棄した。

唯一日本だけが、プルトニュウムとして取出し、ほぼ半永久的に利用するというものである。資源小国の日本にとっては、うってつけの燃料である。科学技術庁は、核燃料サイクルの理念に酔いしれて行くことになる。

しかし、再利用として取り出すプルトニュウムは、核兵器にいつでも転用できる代物である。番組では興味深い事実を二つ挙げていた。

一つは、自らが炉心ようよう事故で断念したアメリカが再利用に注文を付けていたのである。(核)不拡散法をつくったのである。CIAが日本が最も核開発に警戒しなければならない国として日本を挙げている。そして日本に、核燃料サイクル計画の中止を申し入れていPhotoたのである。

もう一つは、佐藤栄作内閣で核兵器開発への、技術的可能性を検討させていたのである。委員の名前を取り「カナマロ会」と呼ばれたこの会は、せっかく作られたプルトニュウムの、核兵器としての再利用を検討していたのである。

計画の受け皿となる、高速増殖炉の「もんじゅ」は、2兆円も投資されて、事故のためとうそぶきながらも未だ稼働していない。

さらに取り出された、半減期が2万年以上の最も危険な放射性物質のプルトニュウムは、日本中の原発で静かに水に浸っているのである。

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