菅首相がオバマ大統領に、普天間基地を辺野古移転を約束し、その一方で 沖縄住民の負担を軽減すると発言した。基地を残して軽減するとはどのような発想であろう。
昨日(27日)HNK教育テレビで「よみがえる戦場の記憶新発見~600本の沖縄戦フィルム発見~」を見た。アメリカ軍が、沖縄侵攻から上陸とその後を撮ったフィルムである。目を追うような惨状も数多くあり、何よりも沖縄が置かれていた立ち位置を見ることができた。簡単にえば日本は沖縄を捨てたのである。少なくとも防塁としてしか捉えていなかった。
その中でも記憶に残ったのは、アメリカが撮ったフィルムにあった老夫婦を、その後釈放されたのを日本軍がスパイとして殺害した事件である。首を切られて夫婦ともども殺されたのであるが、その後当時の日本兵が何度も現地に赴き、親交を交わしていることを知り、戦争の恐ろしさと人間の逞しさと寛容を知ることができたのは救いだった。
それは、殺害された夫婦の親族の方が、軍隊は憎むが兵士も被害者であったと述べていることである。沖縄は太平洋戦争で遺棄された。その後アメリカに占領され、返還された後にも大量の軍隊と兵器を抱え込んでいる。アメリカが世界戦略として、ヴェトナムやアフガニスタンに兵士を送りだす前線基地として有効に使われている。戦後も沖縄は遺棄され続けてきたのである。
こうした沖縄の、負担を減らす方法として自民党政権は金をばら撒くことで「沖縄の負担軽減」を行ってきたのである。民主党政権はそんなことはしないと思って、多くの沖縄県民は投票したのである。菅首相が、沖縄県民の負担を少なくする方法として、金をばら撒くようでは日米で密約を繰り返してきた自民党と同じことになる。
県民の負担軽減とは基地の撤去しかないことを、菅直人は知っているはずである。昨年の衆議院選挙で全勝したにも拘らず、参議院選には候補者すら立てることができない民主党がどのような負担軽減を図るのか注目したい。
琉球とは一体何だろうともう一度考えてみたい。
とても良い企画だと思う。
4回シリーズである。
戦争の本質は?
戦場の現実は?
戦地の住民は?
何のための戦いか?
そして、残酷な現実を経験した中で”私は誰ですか”と問い続ける生命。
このブログで再軍備に対する論議があったけど、不戦のために世界に訴える力は日本に残ってほしい。