すっかり支持率を落とした、安倍ボンは、どうやら純一郎兄さんのものまねをやっているが、上手くいかないように思えてならない。純一郎 兄さんが、誰にも相談せずに次々と官邸に呼びつけて組閣したのが、羨ましいのだろう。これだけ支持率を下げても、どうしても自分で組閣するらしい。
純一郎兄さんを真似るのは、形だけである。小泉内閣を評価したくはないが唯一評価されるのは、身のきれいな人物を登用したことである。スキャンダルが全くなかった。何度も自民党総裁選挙にでて、それなりの経験を踏んできた人物と異なり、人脈がない安倍ボンは仲間で周辺を固めるしかなかったからである。
安倍内閣の、スキャンダルはもう忘れてしまうくらいの数になっている。失言や金の問題は、途中からドンカンリョクを発 揮してすっかり居直って、農水大臣を死に追いやるし、選挙が終わってから首をすげ替える間の抜けたことしかできない。
純一郎兄さんが、郵政民営化を参議院で否決されると、ただちに衆議院を解散した。こんな理不尽が通るならと、参議院が惨敗しても居座ることにしたようである。ろくに論議することなく、強行採決を繰り返す横柄さは、純一郎兄さんのものまねで、ドンカンリョクを発揮しているのだろうか。
ブッシュ詣でをやっても、彼には純一郎兄さんの時の勢いがない。あれだけ頼んでも、従軍慰安婦問題は下院で取り上げられて非難されるし、北朝鮮問題では日本の立場など考えてくれない。安倍ボンの日本の立場は拉致問題だけである。その日本の立場は、すっかりおかしくなってしまっている。
アメリカにすり寄って、テロ特措法を何とか通したいようであるが、最新の戦闘機を買うこともできない。中国を刺激させてはならないと、いわれて防衛大臣はすごすご帰ってくるようである。
自らの理念を「美しい国」や「戦後レジュームからの脱却」などと、トンチンカンな形容詞で語るのも、物まねである。中身がないのを、純一郎兄さんはパフォーマンスで乗り切った。このことは、国民を裏切ることになるのであるが、安倍ボンにはそれすらできない。今回も、間の抜けた内閣を組閣することになるのだろう。