今日(4日)NHKのクローズアップ現代を見た。多少期待を込めて見たのであるが、期待までした自分が恥ずかしい気がした。
彼は、松下政経塾出身者である。他の出身者もそうであるが、
どうも議論好きこの上ない。自らの言葉に酔っているのか判らないが、見事な言葉を並べるものの、中身がまるでない。
キャスターの国谷女史の質問に答えているようで、実はほとんど答えていない。政治家同士のやり取りは、いわば特殊な言語で内容を交わすのであろう。一般人の質問内容は理解できないようである。
キャスターの質問に「消費税増税は年金と財政の再建に待ったなしだ」という、”言葉”を繰り返すだけである。内容がないのである。多元的に取り組むだのしっかりやるなどという、言葉を重ねるだけである。
法案の成立についても、野党はもちろんのこと与党内の反対についても、具体的な対策或いは対応すら話すことができなかった。
既成政党が、政権交代が起きても変わらない政治について、問われているのではないかという質問にも、一つ一つしっかりと取り組むことで、そうしたことに答えたいと回答した。ようである。
ようであるというのは、具体的な内容がないから、聞いていてもよく判らないのである。思い出せないのである。一方でキャスターの苛立ちは十分伝わった。
野田の頭は多分、次のように思っているの違いない。
「解散権は自分が持っている。チルドレンを擁する小沢グループは選挙をすると壊滅するので脅しになる。小選挙区制の下では党議拘束は決定的な力がある。谷垣は次期総裁選には出られない。自民党は選挙での勝算の確信は持っていない。短命首相を回避したい世論がある。」
だから、内容のない答弁を繰り返しながらも、持論を曲げないのである。こう着した政治情勢が続くばかりである。短命首相にはそれなりの理由があり、それは野田にも当てはまる。
野田の目を見ていると、まわりのことは眼中になく、ただただ、自分の思いしかなく、論理の整合性もなく、自分がこうと決めたことだけを、ひたすら吐き出しているという感じ。国民の声を聞くという、もっとも基本的なことさえ、しようとしないというより、できない人間という印象。
これは、独裁政権。しかもオツムが弱いときてるから、国民にとっては悲劇。経済界と官僚のスピーカーでしかない。もっとも首相にふさわしくない党首であるといわざるを得ません。
国会議員の(憲法違反を含む)定数削減も歳費削減も国家予算から見れば雀の涙程にもならないから論議をしないという論理は、国会議員の自己保身以外の何物でもない哀れな姿です。
多くの問題を抱えている維新の会ですが、鮮明な「脱原発」は財界と官僚まみれの既存政党にはできない貴重な発想です。