WOWWOWの録画で。
夕食後、さて今日は何を見ようか、というのが、最近のパターンなのだけれど、
夫が、このタイトルをクリックしたときは、
なんで~、古代の話だとしたら、イマイチ…、なんてほざいていたワタシ。
確か、キミが番組表にマークしていたから、録画しておいたもののはずだよ、と返事が帰ってきて、「そっか~、? だったら、私にみたい理由があってマークしたのだろう」という気分で見始めた。
最近の記憶については、こんなお粗末状態なのです。
で、映画の話。
鑑賞後の余韻が、翌日にも…、というものでした。
で、久しぶりにブログにも、映画感想を書きたいと。
-以下、ネタバレあります-
フランス、イタリア、アリジェリアの合作映画です。
時代は1957年の北アフリカ、アリジェリア。
フランスで作家として有名になったジャックが故郷アルジェリアを訪ねるところから始まります。アルジェリアは1962年にフランスから独立。ですからこの時期のアルジェリアでは、学生や若者たちの反政府、反フランス運動が勃発していました。
フランスの成功者ジャックも、凱旋というより微妙な立ち位置です。
ジャックの父はジャックが生後半年の時、1914年の第1次大戦で戦死。母と父方の祖母、父の弟たちとアルジェリアで育ちます。
祖母の意に叶わない時があると、ムチウチの折檻の日々。貧しくて学業も続けられない状況の時に、父親と同世代の教師に進学を勧められ、奨学金で中学に進学する道が開けました。
爆破事件が勃発する街中。かつての友人というか、イジメた少年を訪ねると、彼は意気消沈していました。自分の息子が、爆破事件の犯人として捕まり、死刑の判決を受けている、尽力を頼まれました。裁判の不正確を突き、フランス高官にも訴えましたが、息子本人は、自分は革命活動に加担していたと主張して、死んでいきます。
アルジェリアで暮らす年老いた母に、フランスで一緒に暮らそうと誘うのですが、「フランスにはアラブ人がいないから」と同意しません。
現代(物語が綴られた1957年)と少年時代が交錯しながら展開していくのですが、知らなかったことを教えてくれます。
1848年にフランスがアルジェリアを占領したこと。3つの県を置いて、フランス国の海外県という位置づけで、統治されていたこと。
表向きは、自由、平和、平等の旗印のフランス風だけれど、アルジェリア人の文化はとても淘汰されるものではない、ということ。
私たちの国も、こんなやり方をお手本として、朝鮮や満州に進出していったのでしょうか。帝国主義時代の、立場のあちら側とこちら側、高いところまで登った人に見える光景が綴られていて、映画という視覚が理解を一層平易にしてくれるし、よい作品だと思いました。
今朝になって、「はて、私にとって印象深いタイプの作品だったけれど、(確かに、私がマークしたのでしょう)、…」と思って、ipadで調べてみると、
アルベール・カミュの自伝的作品の映画化、とあるではありませんか。
謎は解けました。私がチョイスしていたのです。
「今朝、ママンが死んだ、いや昨日かも知れない」という書き出しの、あの「異邦人」のカミュ、です。
昨日の映画では、半年の赤子を抱いて戦争未亡人が、そのママンです。
アルジェリアで育ちフランスで生きる、異邦人、、、、そういうこと、なんだな、と。
小説「異邦人」は、大学時代に読んだし、映画も見たけれど、理解度は今の方が、、、と思う。
夕食後、さて今日は何を見ようか、というのが、最近のパターンなのだけれど、
夫が、このタイトルをクリックしたときは、
なんで~、古代の話だとしたら、イマイチ…、なんてほざいていたワタシ。
確か、キミが番組表にマークしていたから、録画しておいたもののはずだよ、と返事が帰ってきて、「そっか~、? だったら、私にみたい理由があってマークしたのだろう」という気分で見始めた。
最近の記憶については、こんなお粗末状態なのです。
で、映画の話。
鑑賞後の余韻が、翌日にも…、というものでした。
で、久しぶりにブログにも、映画感想を書きたいと。
-以下、ネタバレあります-
フランス、イタリア、アリジェリアの合作映画です。
時代は1957年の北アフリカ、アリジェリア。
フランスで作家として有名になったジャックが故郷アルジェリアを訪ねるところから始まります。アルジェリアは1962年にフランスから独立。ですからこの時期のアルジェリアでは、学生や若者たちの反政府、反フランス運動が勃発していました。
フランスの成功者ジャックも、凱旋というより微妙な立ち位置です。
ジャックの父はジャックが生後半年の時、1914年の第1次大戦で戦死。母と父方の祖母、父の弟たちとアルジェリアで育ちます。
祖母の意に叶わない時があると、ムチウチの折檻の日々。貧しくて学業も続けられない状況の時に、父親と同世代の教師に進学を勧められ、奨学金で中学に進学する道が開けました。
爆破事件が勃発する街中。かつての友人というか、イジメた少年を訪ねると、彼は意気消沈していました。自分の息子が、爆破事件の犯人として捕まり、死刑の判決を受けている、尽力を頼まれました。裁判の不正確を突き、フランス高官にも訴えましたが、息子本人は、自分は革命活動に加担していたと主張して、死んでいきます。
アルジェリアで暮らす年老いた母に、フランスで一緒に暮らそうと誘うのですが、「フランスにはアラブ人がいないから」と同意しません。
現代(物語が綴られた1957年)と少年時代が交錯しながら展開していくのですが、知らなかったことを教えてくれます。
1848年にフランスがアルジェリアを占領したこと。3つの県を置いて、フランス国の海外県という位置づけで、統治されていたこと。
表向きは、自由、平和、平等の旗印のフランス風だけれど、アルジェリア人の文化はとても淘汰されるものではない、ということ。
私たちの国も、こんなやり方をお手本として、朝鮮や満州に進出していったのでしょうか。帝国主義時代の、立場のあちら側とこちら側、高いところまで登った人に見える光景が綴られていて、映画という視覚が理解を一層平易にしてくれるし、よい作品だと思いました。
今朝になって、「はて、私にとって印象深いタイプの作品だったけれど、(確かに、私がマークしたのでしょう)、…」と思って、ipadで調べてみると、
アルベール・カミュの自伝的作品の映画化、とあるではありませんか。
謎は解けました。私がチョイスしていたのです。
「今朝、ママンが死んだ、いや昨日かも知れない」という書き出しの、あの「異邦人」のカミュ、です。
昨日の映画では、半年の赤子を抱いて戦争未亡人が、そのママンです。
アルジェリアで育ちフランスで生きる、異邦人、、、、そういうこと、なんだな、と。
小説「異邦人」は、大学時代に読んだし、映画も見たけれど、理解度は今の方が、、、と思う。