日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

直木賞受賞作品 恩田陸『蜜蜂と遠雷』を読み始め。追加あり

2017-02-27 16:42:15 | 
若きピアニスト群像とのことで、めったに読んでいない直木賞作品に食指が。苦笑

たしかオール読物に掲載されているはず、と1000円の月刊誌を購入。

だって、芥川賞は文芸春秋だから、それで読めると思い込んでいた。

オール読物の電子版はないので、紙の本をアマゾンでお取り寄せ。

首を長くして、1日2日待った。(電子書籍だと、クリックしてから2分ほどで読み始められる時代です)

で、月刊誌を開いて、ゲッゲッ!

(抄)となっている。

だよね。

そうは問屋がおろさない。

1800円の本を、お値打ちで読めると、私、早合点してしまったわけです。

わが子たちがコンペッションに出ていたこともあるし、バイオリンニストの歯医者さんやピアノ教師さんから、いろいろ音楽業界の大変話を聞いていたことも思い出しながら、読み進めている。

それにしても、天才たちの話で、現実離れしていて、それはそれで面白く読めます。

■追加です。

(抄)を読んで。
恩田陸さんは、プロだから当然なんだけれど、読者層を想定して書いている。きっと、この小説で私の本を初めて読んだ人も多いだろうから、と自分の小説を語る項で述べています。あたり。私もそのひとり。テーマが多岐にわたっている作家だそうで、(さすが直木賞分野!
)うま~く、部数増を考えての作戦なんですね。
歴史ものや社会科学分野の本しか読んでいないから、久しぶりの小説ではあったのだけれど、(抄)だけでいいな、と。ごめんなさい。

クラッシック音楽業界のすそ野を広げるために、いろんな賞を作って、話題にしてもらう作戦は、やたらふええている文学賞に通ずるものがある、とか。コンクールを開催することは、地域に経済効果をもたらすおいしいイベントなんだと、芸術の裏話も拾えて、それなりに納得。社会の内幕、ですね。

個人的なエピソード。
できればソロバイオリンニストになりたかった歯医者さん。某出身校に招かれて独奏会をなさいました。学校側から謝礼の額を尋ねられて、どうしたものかと世間話程度に私に相談。経済的に不足はないのだから(歯医者さんだし)、無料でいいのでは?と返事したら、いや、クラッシック音楽が無料で聴けるという社会では、音楽で食べている人の生活が成り立たなくなるからそれはよいことではない、と。納得でもあったので、では、相場料金○万円をいただいて、寄付をするのもあり、ですね、と。
20年ほど前に彼のコンサートに行ったことがあります。舞台にはお祝いのお花もたくさん並んでいました。僕はね、コンサートするときは、「歯医者が・・・」というイメージを持ってもらいたくないので、歯科医師会からの花束は遠慮してもらっているんですよ、とも。
50歳ぐらいがピークと言っていたけれど、もう70歳は超えている筈。
口三味線と腹鼓しかできないとほざいていた私が、ちょこっとのぞかせてもらった演奏者側世界。小説はその頂点の天才たちの青春群像だったのだから、おとぎ話みたいなものでした。


コメント
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