日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

増田悦佐著「米中地獄の道行き 大国主義の悲惨な末路」を読む

2017-02-12 16:40:06 | 
今年2月1日発行の初版本。新聞広告に目が行き、アマゾンで購入。久しぶりの紙の本でした。

タイトルは、いかにも挑発的で、食指が動かなさそうだったのだけれど、彼の本はこれまでに何冊も読んでおり、トランプのアメリカへと変化していくときの日本をどうとらえているのか、のほうの興味が勝りました。

1月20日に書き上げた本なので、トランプ大統領が誕生という前提での今後の世界情勢が語られています。

彼のその知識の厚さに、いろいろ教えられてきた一人です。

彼の論は今500年に一度の転換期に来ている、と展開しています。

その前は、中国やインドの生産力がヨーロッパよりはるかに勝っていた。ポルトガル、スペイン、その後はオランダやイギリスが次々と海洋進出し始めることで、それなりの暮らしぶりを維持していたアジア諸国はことごとく侵略された、生産性の低い地域へと貶められていった。原材料を廉価で本国へ持って行って、高価格な製品として売りつけるシステムを作り上げたヨーロッパが一世を風靡する時代となったのだと。
眠れる獅子という言葉は知っていたけれど、文化的にはヨーロッパ人から見て中国文化は仰ぎ見るものだったのだ。そういえばベルサイユ宮殿に中国の間の螺鈿細工や漆器はヨーロッパ人には憧れだったのかと、思ったり。

戦後生まれの日本人には、どうしても舶来賛美で凝り固まっているところ、あるのでは? → 幾度も修正し続けているけれど、とりあえず私。

「資源がない」は日本のマイナスイメージだったけれど、そちらの事情もこれからは変わっていくらしい。

産業革命以来、機械化が進み大量生産できる国がそうでない国へ製品を売ることにより豊かになってきました。より進んだ機械化に乗り出すことが優位につけたのです。ところが昨今では、豊かな国では労働力が高コストになることから、廉価な労働力を求めて、製造業は国外へという流れが進みました。そう、中国が世界の工場といわれるようになったように、です。

2000年(2001年?)にWTOに加入した中国は、国際取引に積極参加できることになり、生産力を高めようと設備投資にまい進していきます。中国は生産のための資源輸入も膨大なものになっていきました。
そう、資源の大きな移動は中国に向かっていったのです。

ところが、富は、もの、ではなく、情報やスキルに価値がつく時代になっていったのです。たくさん作られたものは、期待する価格がつかなくなる。ものあまり減少。生産調整を余儀なくされる。過剰設備投資は企業の負担になってくる。

工業生産のバランスを自国内から国外へ移している国には、その影響が国力を左右するほど大きくはなくても、世界の工場体制を敷いている国にとっては大変なことになってくるのです。

「富を得る → 大量のものを作る」ということではなくなるから、原材料を求めてきゅうきゅうしなくてもよくなる。
→ 原材料の価格の下落傾向が出てくる。

→ 原油価格の下げが止まらない、というのも、産油国間の思惑もあるだろうけれど、全体傾向としては、これらに起因しているのではないか。

私たちは、漠然と、日本は資源のない国、と子供の時から耳にしてきた。

その資源については、それぞれの産出額(国際間取引額?)を図解(面積割合で)してあったのが、とてもわかりやすかったです。

一番ビックなのは、「原油」次が「金」次が「鉄鉱石」と続く。金以下のメイン10種類ほどを合計しても、「原油」の取り扱い金額にはかなわない。そういうものなのかと、教えられないと、そういう考え方をすることはないです。

その影響力多大な原油が、「ここ掘れワンワン」的な、産出するだけで豊かな国々を作ってきていた。民主化されていない中東などでは王族など一部の権力者がその富を独占。欧米が豊かになった彼らに武器をゆしゅつするという構図ができたりもした。

豊かさを生み出すための社会形態が変わる時期に向かっている、というのが、この作者の書きたかったこと、ではないかと、勝手に読み取っている(誤読かな?)私です。

中国の対米貿易で稼いだドルは、自国通貨元に交換することなく、米ドルのままで、これが国際的なヘッジファンドの資金になって株式の世界にも入っているのだろうか。

とすると、トランプ大統領が、中国の貿易黒字を指弾しても、実際はアメリカの金融業界の資金として回っているのに、と思ったり。

グローバル化してしまっている社会を、一大統領の保護主義でどこまで抵抗できるのか。

グローバル化の流れは止まらない。豊かになることは大国であることや資源優位の国であることではない。日本人にとっては、なんだか元気が出る本でした。

著者はアナリスト出身なので、株や為替の説明にも多くのページをさいているが、飛ばし読み部分もありましたが、「だから日本はダメだ」とは違う論調に拍手、です。

















コメント (4)
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またまた余計なことを、、、→ワタシ

2017-02-12 10:59:30 | 私の雑感あれこれ
以前にも書いたかしら、、、重複していたらゴメン。

某委員の集まりで、3年に一度、12月に新旧交代があります。

毎月1回の例会があり、定形の書類をもとに、1か月間に起きた事柄の報告を聞くのがメインです。

1月の例会の時、新人さんが「そもそも○○委員というものが、さっぱりわかりません。どなたか教えていただけませんか」という意見をおっしゃいました。
2期目の私には、新人さんのその気持ち、よくわかる、と心の中で思いました。

会長さんからは、「今月に新人研修が用意されていますので、そこにご出席くだされば、、、」というものでした。

で、2月初めの例会で、その方が「(県全体の)新人研修に参加し、有益なお話ではありましたが、この町の○○委員のしくみについてはわからないままです」と。

ああ、しまった、私が、新旧交代する時用に作ったレジュメ(A4、1枚)を持参しておけばよかったかしら~~、と内心思ったりもした。

※ 私も、この発言をなさった方に、まさしく同感。そこで、自分が新任だとしたらどういう概略を教えてほしかったかをまとめていました。→ 私が後任に引き継ぐときに役立てようという気持ちがあって、保存しています。

そして、もし20分程度のミーティング時間を設けていただけるなら、

2期目メンバー有志(私の勘違いがあると悪いから、複数人がベター)が、新任委員の希望者だけでOKですから、説明する場を作れたらと、ひとりで、そんなことを考えていました。


で、昨晩、副会長さんから電話がありました。

新旧委員の「女性部会」の顔合わせ懇親会の企画についてです。3年前も同集まりがありました。

新しい方との交流を深める機会に、と。

一瞬、ためらったのですが、つい、自分で思っていることを口にしてしまいました。

いわなけりゃ、楽なものを、、、。

じゃ、女子会で○○さんにお話ししてもらってもいいですよ、と。

でも、それでは、会で質問した男性の問題解決にはならないのです。

電話した副会長さんを戸惑わせてしまいました。

もちろん彼女も、その男性の発言を聞いています。

私も新人の時は同じように感じたとも伝えました。

すると、謙虚な方ですから、私も長くやっていても、なんにもわからないのです、と。

えっ~、そこまで謙遜されると、基盤すら見失ってしまいます。

何やっている組織だろう?

きっと、あてがわれた行事を卆なくこなすのが役割だから、引率されて参加していればいい、のでしょう。

そんなことも、ぼんやり理解してきました。

新人さんの感じた、違和感が懐かしくもあり、です。

一石は投じたのだけれど、どうしたもんだろう。

の今日現在です。






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冷え込んでいる土日

2017-02-12 10:20:24 | 家族
振り続ける雪のニュースがTVから流れる。当地は早朝にうっすらと白かっただけ。
豪雪地帯育ちだから、降り積もった雪の中の登校なども懐かしいのだけれど、被害が出てはたまりません。事故が起きないように、思いはそこだけです。

今日は、孫の誕生日です。
5人もいるうちのひとり、2番目の孫です。

4年前だったのかと、思い返します。
もうすぐ抱っこできますからね、と娘婿さんが娘に付き添って産室にいって、取り残された私は、まだかな~ 程度の気分でした。

それが、婿さんが戻ってきたときは、これから救急車で大きい病院に向かいます、だったのだから、天地がひっくり返ったような思いでした。ま、それでも、大きい病院に行って手当されれば、きっと大丈夫のはず、という思いも残していました。

娘は、絶対安静で点滴の管につながれながら産室で一晩過ごしていました。2000CCもの出血だったのです。

それでも、専門の大病院が近くで助かったね、と思考をよいほうへと向けながら時間を過ごしていました。

何時間後だったでしょうか、ずいぶん経過して、婿さんが戻ってきて、状況を説明してくれました。

何万人にひとりとかのケースとか、とにかく大変なことになったので、お医者さんに任せるしかない、と自分の中の動揺を抑えるのに必死でした。

深夜、タクシーで帰宅(私は産院近くのビジネスホテル、婿さんは1時間半の距離の自宅)。

スタートから、驚天動地だったので、それからは一日一日祈るような日々が続いたものです。

それから4年です。

プレゼントは、事前にキュボロ(立体パズル)をネット注文して、送付済みでした。

先ほど、今朝、箱を開けで遊んでいます。と写真つきのメールが。

婆バカです。苦笑

うちの子たちも、この手の玩具大好きなタイプでした。

どうかな?

と、ついついおばあちゃんが買っちゃいました。笑

ジグゾーパズルにも興味をもちはじめたらしいので、楽しく遊んでくれたらと思っています。

先日、番組名を忘れましたが、

専門家の話では教育の費用対効果(表現はどうだったか?)の一番高いのは、3階から5歳(?)とか。

そう、高校や大学時代の教育費よりも、幼児に適切な教育環境を提供したほうが効果がある、という解説をしていました。

 ↑ の説を確信すたわけでもないのですが、(アッハハ)、今使うお金のほうが有益という流れに、ちょっとぐらい影響したかも。うっふふ







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