小話・・・ －指輪ー

先週の火曜日、急遽、お葬式に列席した。
朝、9時からということで、出勤する夫を地下鉄駅まで車で送り、その足で式場に向った。
ハンドルを握る左手に、指輪をはめていたのだけれど、夫は気付かないだろうなと、クスッとココロが可笑しかった。
指輪だけでなく、飾るものなどにまったく関心がない、結婚指輪もどっかにいってしまったほどだから、それはそれでいいのだけれど、先回と今回、ネックレスをつけるときに、ついでに指輪もつけている。

真珠一粒のこの指輪。
真珠が本物か偽者か、それすら知らないし、どうでもいい。
でも、買った場所と値段などの経緯は覚えている。
若かったなー。
家庭教師の一か月分の収入で少し不足したから、私が足したハズです。
太さ調節してもらう訳でもなく、そのままはめていた。
思うと、ユルユルだったかもしれない。
それが、しなくなって、でも箪笥の小引き出しに片付けてあって、久しぶりに引っ張り出してみたら、若い頃の無邪気さが、その指輪の周りに漂っているようで、ちょっと嵌めることにしました。
買ったのはウン十年前です。

ユルユルが、きつくなって、また指の肉に張りがなくなって入るようになったのかな、なんて眺めています。
一か月分の家庭教師代で…、それがお似合い、そんなのがお似合い、なのです。

ある方のブログで、指輪の話題が出ていたので、ふと、つぶやき話です。