私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

国家の命運

2011-03-31 21:19:36 | たまに読んだ本
国家の命運という本のタイトル通り、今はまさしく国家の命運がかかった毎日が続いている。
この本を読みながら、今のこの「頑張ろう」と状態が少し落ち着いた時、私たちはどんな風に行動し、どんな風な声を上げればいいのか考えたりしたが・・・・・

自分にできることを考えた時、特別なことは思いつかない。ただ浮足立たず、無駄な自粛に走ることなく、落ち着いた行動をとりたいとは思う。
もっと積極的に自分にできることを考えるべきなのかもしれないが、具体的なことは何も思いつかないのだ。
なんとなく感じる不安をどんな風に自分の中で消化すればいいのか、思いはどんどん内向きに向かって行ってしまう。

なかなか前向きに考えることができないのだ。

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アメリカで弁護士になるべく勉強している元同僚は何か感ずることがあるたびにアメリカでの印象をメーリングリストのように関係のあった人に送ってくれる。

時々やってくるそんなアメリカレポートなのだが、今回の話題はもちろん地震のことだった。

日本で地震があった翌日、アメリカの元同僚の家は火事にあったのだという。
「アメリカはこういう時、全勢力を投入してきます。近隣の地域からも消防車が駆けつけ、その数は8台。住人は皆逃げ出す余裕がありました。私にはそこまでの家事に思えませんでした。さらに消火に関しては、燃え広がるのを防ぐというのを優先したことです。ダメージが広がるという判断と、消防隊員の命を考えた措置とのこと。」こんなような内容が淡々と書かれており、元同僚はこれを「楽観をもとに無理な賭けに出ない」という風に評していた。
さらに元同僚は、全勢力を投入するアメリカの方式を日本の原発対応と比較し、日本の方式を逐次投入と言っていた。
「楽観を元に無理な賭けに出ず、逐次投入」確かにそうかもしれないと思う。

元同僚のメールには「日本人の我慢強い特性をいいことに、精神力で頑張れという対応があまりにも多い気がした」とも書かれていた。
これもその通りだ。

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国家の命運 (新潮新書)
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新潮社