私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ビール・ストリートの恋人たち

2019-02-23 19:19:51 | 映画鑑賞

幼馴染から恋人同士になった若い二人。全てが順風満帆とはいかないけれど、自分たちの手で未来を掴もうとする二人を見守るそれぞれの家族たち。

大きな成功でなく、ささやかな幸せだけを望んでいたはずなのに、黒人であるということだけであまりにも簡単に濡れ衣を着せられ犯罪者となってしまう男性。

カラフルな色と美しい景色に彩られた恋人たちの未来が美しく見えれば見えるほど、目の前に広がる現実の残酷さに言葉が出ない。恋人たちは純粋にお互いを思いやり、自分たちの幸せを信じ続ける。親たちも若いカップルの未来を信じる。彼の子を身ごもった女性は何とか彼を助け出そうとするが、加害者側が無実を証明する証拠を集めなければならないという現実に成す術がない。犯罪に手を染めて二人を助ける資金を捻出する家族の姿も切ないし、事件の被害者の女性が、警察が作り出した冤罪の被害者でもあることも切ない。

愛し合う二人を応援すると部屋を貸してくれるユダヤ人の男性や二人をかばう白人の女店主も居てくれるが、二人の切なさが無くなる事は無い。

切なさと恋愛の美しさを感じさせるストーリーはとてもゆっくり進んでいく。

 

バリー・ジェンキンス監督最新作『ビール・ストリートの恋人たち』予告編