BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ソードアート・オンライン 第23話 『絆』

2012-12-09 18:31:30 | SAO/AW
もうこれで最終回でいいんじゃないかw
リーファ/直葉の物語がフェアリダンス編の要なわけだから。

前回の絶望的な引きから見たら、比較的あっさりと、直葉と和人の関係は修復されたわけだけど、その和解の手段が、ALOで試合をする、というのは、今までの流れからして順当だし、結果としてもうまくまとめてた。

直葉と和人の、剣道場での試合の経験がここで生きてくるのは上手い。

あと、二人とも、相手の剣で貫かれることを選択したところとか。

この似たもの同士な対応のところは、二人が血が繋がっていなくても、ちゃんと兄妹として育てられたことがわかって、いいところ。
もちろん、当の本人同士も、きっとそう感じたのだろうけど。

だからこそ、Bパートの世界樹攻略のところで、キリトはリーファに背中を預けることができたわけで。これは、もちろん、リーファから見ても、自分の背中をキリトに預けているわけでw

このポジション取りは、いいなぁ。
互いに絶対的に信頼を寄せていることがわかって。
そして、信頼を取り戻したこともわかって。

ただ、残念といえば残念なのは、ALOの中でも、リーファがキリトをお兄ちゃんと呼ぶようになってしまったところかな。気分的には、キリトくん、という呼び方の方のまま、とりあえずはリアルを持ち込まない方がいいように思えたけど、でもまぁ、これは仕方ないか。

これも前から何度も書いてることだけど、この後登場するシノンを含めて、アスナ、リーファ、シノン、の三人でキリトのことをあれこれ気に掛けるようになると、リーファのポジションも微妙に変わってくるので(むしろ、妹無双な感じがしてくるw)、やっぱり是非とも二期を期待したいところ。

まぁ、原作本のバカ売れぶりを見れば、SAOにしてもAWにしても絶対二期はあるだろうけどねw

という具合に、もう、フェアリダンス編は、キリトとリーファ、和人と直葉、の関係の破壊と再構築が全てなので、Bパートの世界樹攻略編とか、今後のアスナ救出も、どちらかというと、振り上げた拳の行き先を見つけるのと同じ感じで、物語の締めのために必要なパートでしかないと思うので、正直、どうでもいいw

レコンの自爆とか、サクヤたち援軍の到着とか、キリトさん無双、とか・・・
ホント、もうこれは、落穂拾い的な感じにしか見えないw

つくづくリーファ/直葉の物語だから。

あー、その意味では、ユイをピクシーという形で登場させて、彼女の口からママ=アスナのことを語らせ、その語り方から、キリトとユイ、アスナの絆が強固なものであることをずっと示してきたのは上手いなぁ、と思う。

リーファ視点からすれば、ユイの言葉で、何となく三人の関係を想像したのだろうし。

あと、ママ、という呼称だけを使って、アスナの名をリーファにはださないまま、どれだけ、パパ=キリトがママ=アスナのことを思っているかをリーファに伝えてきたのも、地味だけど上手い構成だなと思った。

そういうところまで狙って事前に仕込んでるのだとしたら、作者恐るべし!って感じだよね。

ともあれ、あと二回での締めに期待。

それにしても、SAOはホント、後半になって化けたなー。
面白いよ、これ。

(追記)

改めて前回の、リーファがキリトを救出する場面を見なおしてみたけど、
やっぱり、「キリトくん」と呼びかけるところはいいなぁ。

なので、呼称が「お兄ちゃん」に変わった時点で、決定的に二人の関係が変わったのだと痛感した。

いやー、この二回は神回だなぁ、全く。


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絶園のテンペスト 第十幕 『タイムマシンの作り方』

2012-12-09 18:07:29 | 絶園のテンペスト
前回の引きから続く、吉野、真弘、葉風、左門、の間の心理戦。
単純にこれは面白かった。
もちろん、左門のテンパリ具合が最高なのだがw

しかし、テンペストかぁ、
シェイクスピアをうまく使ってくるね。
だから、第十幕という具合に「幕」なわけね。

これって、ガンガン連載なんだよね。
原作は未読だけど、お話としては面白い。

というか、前回から急速に面白くなってきている。

吉野が曲者であることはうすうす感づいていたけど、
これだけハッタリをかませるとはね。
そして、そのハッタリで周りを動かして、情勢を優位に変える。
場合によると、相手に必要な情報を吐かせるところまでいく。

いいなぁ、コン・ゲームで。
こういうのは好き。

もっともタイトルの「タイムマシンの作り方」はスルーされたままで終わってしまったけどw

でも、葉風が立ち直ったから、それでオッケーというのがいい。

ゲームの勝敗はプレイヤーの覇気や意気に掛かっている、というのはいい。

あと、構成的には、一見蛇足に見えるけど、エヴァンジェリンの戦いもね。
どうでもいい内容だけど、
ただ、吉野たちの膠着状態を側面から表現するものとしても機能していて。

なんというか、吉野と真弘たちの、極めて「個人的な」動機だけで、公の危機を左右しようという、ある意味で、選ばれた人間が世界の命運を決する、という流れを作る一方で、周りの者達は者達で、それなりに何とか事態を打開しようと励んでいる。

で、多分、この、一見バラバラなシーンもいずれ収束するのだろうな。

そういう期待を何となく抱かせるところが、演劇的でいい。

ということで、このテンペストは、俄然、盛り上がってきた。

同じタイミングで始まった『K』が、当初の思わせぶりな状況を脱して物語の収束に向かった途端、とても退屈でありきたりの話になってきているのと対称的。

さて、次回、葉風は、吉野たちの前に現れるのだろうか?
あと、真弘妹の役割もそろそろ明らかにしてほしいなぁ。

ハムレットではなくテンペストである理由、というか、そのセリフも含めて。

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中二病でも恋がしたい! 第10話 『聖母の…弁当箱(パンドラズ・ボックス)』

2012-12-09 17:53:55 | 京アニ
うーん、六花と勇太の話はなぁー、
こちらが本筋なんだろうけど、もはやどうでもいい感じかなぁ。
シリアスやりたいのか、コメディやりたいのか、どっちなんだろ?
そこら辺が悩ましい。
で、単純に六花と勇太の話はウザイ。
ドラマがあるわけでもないし。
やっぱり、父親や母親ネタは必要なかったんじゃないかな。
このあたりは、京アニ的には、CLANNADとか一連のKey作品への、もしかしたらオマージュかもしれないのだけれど、蛇足かなぁ。

なんというか、京アニの過去作に対するセルフ・パロディにしか見えない。

それに比べたら、周りを固める、モリサマーや一色の方が
ストレートな表現で、よっぽど面白い。

原作未読だから、原作からのズレがよくわからないのだけど、十花あたりはオリジナルキャラというから、父・母ネタもそれで組み込まれたのかもしれないけど。

なんというか、そんなに家族愛みたいなものも混ぜたいのかね?
蛇足だと思うのだけど、どうなのだろう。

スピンオフでいいから、モリサマーとデコモリの話を別に作ってもらいたいくらい。

半端なシリアスは興ざめなだけ。
それが、父/母を含む家族愛の確認というなら尚更。
そちらは、使ってもサイドストーリーに留めるのが最善だと思うのだけど。

あと、二回だっけ?
果たしてどう着地させるのか。
京アニは、オリジナルはダメ、ってことにならないといいのだけど。

でも、IGにしてもボンズにしても、オリジナルって、どこも、物語の展開がお粗末だからなぁ。これはやむなきなのだろうか。

SAOやAW、ホライゾンの成功を見るにつけ、ちゃんと物語があった上で、映像にするのが、やっぱり王道じゃないのかな、と感じる。

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ジョジョの奇妙な冒険 第10話 『ニューヨークのジョジョ』

2012-12-08 11:31:56 | Weblog
やっぱりジョセフはいいねぇ。
あと、異様なまでにCVが合ってて笑った。

ジョセフって、四部まで出ずっぱりのいわばジョジョサーガ前半の隠れた語り部だからね(今のスピードワゴンみたいなものw).

第二部って、ジョジョサーガの中ではちょっとイレギュラー。
なぜなら、基本的には、第一部の石仮面の話の顛末を巡るものなわけだけど、この話と波紋の話は、知っての通り、第三部以降のスタンドの登場によってどこかに消えてしまうのだよね。ちょうどカーズが最後に宇宙に飛ばされて岩となって「考えるのをやめてしまった」のと同じように。石仮面×波紋のことは忘れられる。

裏返すと、ジョセフは波紋とスタンドの両方を知ってる稀有な人物となる。
承太郎とディオの決闘すら、波紋の決着ではなく、スタンドどうしの決着、それも同系統の「時を止める」能力どうしの対決となるわけで。これは、要するに、どちらが、ジョナサンを継承するものか、という話なわけで。

で、それ以降のジョジョはひたすらスタンドのインフレで、スタンドの数だけ不思議現象が正当化される世界になる。ただ、スタンドの登場によって、何でもありの世界になってしまった分、物語が間延びすることになったのは間違いなくて、だからこそ、ジョジョの、世界では「人間讃歌」という形で、各部ごと、物語の全体を突き通す大きな物語をぶち込んでくる。第三部なら、東京からカイロまでの旅だったわけで。

そういうジョジョの定番的展開が出来上がる前の、つなぎの物語がジョセフが主人公の第二部なんだよね。

なんというか、マンネリになる前の原石がたくさんあるのが第二部ということで。

だから、この第二部を映像にするのはホントに楽しい。

第三部のロードムービー的面白さと違って、第二部は、好敵手が複数出てきて、でも、それが、途中から増えることなく、好敵手同士で争うようになるところで。これは単純に面白い。そして、ジョセフの性格は、ジョナサンのあの実直さがあったからこそ、その対比で生きてくるわけで。

なので、この先が楽しみだなぁ。

よく第四部が面白いという声を聞くけど、実はあれが一番つまらないと思っていて。
なぜなら、狭い街でちまちましたことばかりをやってるから。

やっぱり、ジョジョの世界は、世界を股にかける動きのある世界だと思うのだよね。

なので、今やってる第八部よりも第七部の方が面白かったと思う。
吉良、って、完全にジョジョのスピンオフだよね。
というか、四部自体が、ジョジョ全体からすると、スピンオフの塊で、まぁ、だからこそ、そちらのほうが好きだという人も多いのだろうけど。

でも、やっぱり、ジョジョは世界に股にかけるところが最大の魅力だと思う。
で、その動きを作ったのが、舞台をイギリスからアメリカに移した第二部だったのだよね。

だから、「第二部 戦闘潮流」なんて後からつけたタイトルではなく、連載の時にあった、

「第二部 ジョセフ・ジョースター ―その誇り高き血統―」

というのを、冒頭に出して欲しかったなぁ。

この第二部で「血統」が主題になったわけだし
それに「血統」の中には吸血鬼の好む「血」も含まれてるんだよね。

ジョジョの魅力の原点は、「血」だと思うから。

この「血」を巡る物語を、この第二部で爽快に表現してくれるといいな。

ということで、期待大!

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ソードアート・オンライン 第22話 補足

2012-12-03 21:09:33 | SAO/AW
原作の方を見たら、和人と直葉の兄弟関係については、和人は今回の直葉の発言で初めて知ったってことだったのね。

これは、結構、大きな変更点。

でも、結果としては、和人が既に知っていた、という方が、和人と直葉の気持ちがすれ違うのがうまく表されていていい気がする。

つまり、お互いに相手のことを慮ってそのことには触れずに来ていた、ということで。互いに、相手を実の兄であり、実の妹である、ということで行こう、という割り切りを一度はしていた、ということで。
でも、その割り切りがあったからこそ、直葉の気持ちの逸脱が生きてくるわけで。

とはいえ、とっても昭和的なwベタな展開だけど。

そう思って、ちょっとこのフェアリダンス編の最初の方を見直したのだけど、ホント、もう直葉の一人芝居の世界が最初から用意されていて、改めて驚いた。

アインクラッド編が終わったところから見ると、あくまでも現実世界に戻った描写として、直葉の様子が描かれているようにしか見えないのだけど、その実、ここからの物語が基本的には直葉視点で進むことになだらかに接続させてるんだよね。

これはうまい。

だから、それもあって、フェアリダンス編になって印象が大きく変わったんだな、と。

もちろん、アインクラッドの方は、基本的には一話完結のエピソードの連続だから、この直葉/リーファのように、特定のキャラの心情を、単にキャラのセリフだけでなく、行動から感得させるような演出はできないのだけど。

裏返すと、直葉/リーファに対してはそこまで緻密に画面が創られてるだよね。
そういう意味では、CVの竹達彩奈さんは頑張ったなぁ、と思う。
もちろん、彼女らしい妹キャラだからという配役もあったのだろうけど、直葉/リーファの二重性を、微妙だけどうまく演じ分けていて。

今回の最後のバレのところで、和人が「ごめん」といって顔をそむけた時の直葉の表情とうまく合っていたしね。

もう、このフェアリダンス編は、実質、物語的には、直葉/リーファが主役で無双、ってことでいいんじゃないか。

こうなってくると、アスナの救出というイベントはどうでもよくなってきてるのは確か。

なので、むしろ、この後の数回で、ちゃんとアスナをメインヒロインにまで戻せるのかどうか、というのが気になるかな。

それも、ここまでの演出だと、むしろ、CVの演技が結構鍵を握るのだろうし。
ただ、アスナのCVの人は実はそこまでの表現力はないような気がしてきている。
どうなるのだろう。

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ソードアート・オンライン 第22話 『グランド・クエスト』

2012-12-02 18:24:42 | SAO/AW
遂に来たバレ回、そして、これがまた神回!
なんか、嬉しがるべきか、悲しむべきか、困った展開。

にしても、キリトがグランド・クエストで敗れたところで、魂状態?で浮遊しているところを、何が何でも助けてみせる、という心意気で飛び込んできたリーファの様子が凄すぎる。
そして、その直後のバレが悲しすぎる。

だってさ、魂のところまで鬼神のごとく切り込んでいって、そこからは両手で抱え込んで、逃げの一手なわけでしょ。で、自身も被弾(矢だけど)しながら、辛くも逃げ切ったところで、復活のアイテムを使って、速攻、キリトを再生してるわけじゃない。

冷静に考えると、たかがゲームでそこまで熱くなる必要ないじゃない、どうせ復活するわけだし、と思うものの、しかし、グランド・クエストに居ても立ってもいられず飛び込んできたリーファからしてみれば、遠目に見て、キリトがヤバイ、ということだけがわかって、それこそ止むにやまれず突進してきた、ということなのだろうけど。

その直前が、キリトの回想シーンで、どうせこれはゲームなんだよな、という感じになっていたところで、いきなり、そんな理性的な理解なんて関係なく、リーファが突進してきたわけで。

この、緩急の具合は、ホント、うまいよなぁ。

長井龍雪のコンテはあざと過ぎるくらい、うまい。

もちろん、原作、というか、作者も十分あざといのだけど、それをきちんと動きにして見せてるのだから。

そして、一転、バレイベントがきて、リーファとキリトではなく、直葉と和人のリアルの関係に戻るわけで・・・。

で、バレの後の直葉もよかった。
いや、コテコテの、それこそ、昭和的展開wなわけだけど。
ここまで引っ張ってきた分、効くよね。
しかも、直葉/リーファからすると、テンションがマックスになったところで、事実に直面してしまったわけだから。。。

しかも、ここのバレがうまい(いや、やっぱりあざとい)のは、和人の方は、直葉が自分たちが実の兄妹ではない、ということに気づいていないと思っていたのが、彼にとってもバレ回であったわけで。

いやー、ホント、昭和のドラマですか?(笑、ってのは間違いないのだけど、しかし、それが全てカッツリ演出的にハマってるのがすごい。

なんというか、展開の速さや、心情の落差、の見せ方としては最高だったのではないかと思う。

それにしても、フェアリダンス編は、基本的に直葉/リーファ視点で物語が進んできたから、その分、どうしても、彼女の心情を想像してしまう。

で、その分、キリトとアスナの関係というのが、今一つ、しっくりこない。
これは、原作もそうだし、ここまでの表現もそうなのだから仕方ないのかもしれない。
アインクラッドって基本的には、ゲームの攻略=デス・ゲームからの脱出がメインなわけで、アスナとキリトの話はその中の状況でできあがってしまったという感じがしないでもないから。
要するに、二年間に亘る吊り橋効果があったわけで。

で、その二人の接近に比べれば、フェアリダンス編は直葉からの一方通行な視点での進行がほとんどで。

だから、物語の語られ方が、ぜんぜん異なるのだよね。
何とかして欲しかった気もするのだけど。

そういう意味でも、やっぱり、シオンが出てくるところまでやって欲しいなぁ。
ま、それは二期があれば、ってことなのだけど。

シオンが登場することで、直葉のポジションも変わるし、いい意味で、彼女にもチャンスがあるんじゃない?と思わせる空気になっていくわけで。

ともあれ、今回はよかった。
原作もよかったし、長井龍雪の演出もよかった。

この調子で最後まで突っ走って欲しいな。

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