富貴蘭と戯れる日々

富貴蘭の生長記録です。
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ピートモス植え考

2016年06月19日 | 作について
ピートモスで植えることを思いついてはや3年目。
2年以上経過した一番状態の悪そうな木を植え替えてみました。






品種名は「天宝」。
同名異種はいろいろありそうですが
これは青軸青根羅紗地合を特徴とします。
昔は高級品だったらしいのですが
今は棚の下の段のほうでひっそりとしています。








そしてそのまま植え替えせずに2年以上経過。
鉢換えもしていませんので鉢はどろどろ、
ミズゴケにも他の苔が生えて通気が悪そうです。
それに木は途中の葉が抜けたりして作はイマイチ。







で、さぞかし中の根が傷んでいるかと思いきや
意外に健全でした。
これが大丈夫なら他の鉢もまだ1~2年はこのままでいけそうで何よりです。

なぜ根が傷まないかというより
ミズゴケの空洞植えを数年そのままにしたら
中の根がなぜ腐れるか考えてみましたが
やはりこれは水持ちが良すぎるからなのでしょう。

ミズゴケは水を含ませるとスポンジ以上に水を保持します。
サギ草を植えるように風蘭を植えるわけにはいきませんから
堅く絞って植え込むわけです。
半年ぐらいはその状態を維持できていますので風蘭もご機嫌なのですが
どこからも押さえが利いていない空洞植えは1年過ぎる頃から崩れ出し
スポンジのように水をたくさん含むようになります。
それに温度と、肥料分、腐敗菌が加われば
後は推して知るべしということですね。
まあ、年に1~2回植え替え出来る人には無視できる問題ですが・・・。








このように乾いているピートモスで普通に植え込みますが
水をやると水を吸って膨らみ、堅く植えたのと同じ状態になります。
それでも篩で細かいのを取り除いていますから水は良く通り
しかもこの好環境が数年は続くようです。
ピートは半分風化していますから余分な養分はほとんどありませんし
これでは根は腐りようがないかと・・・。







ただ、入手から始まって仕込み、段取り、植え替え技術と
ちょっとずつハードルのあるのが難点ではあります。

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