ツルウメモドキ(蔓梅擬）の実
＜ニシキギ科・ツルウメモドキ属＞
山野に普通に生える落葉つる性植物。
つるは長く伸びて他のものに絡みつく。
葉は互生し、
倒卵形、または楕円形で先がとがる。
５~６月
葉脈から短い集散花序をだし、
黄緑色の小さな花を開く。
雌雄異株。
果は球形で、
秋に黄色く熟すと３つに裂け、
中から中から朱色の仮種皮に包まれた種子があらわれる。
↓はウメモドキの実
ウメモドキ
モチノキ科の落葉低木。
深紅色の実を多数つける。
＜俳句歳時記＞秋
特にツルウメモドキは出ていないが
梅擬（うめもどき）はある。
＜落霜紅（うめもどき）・梅嫌（うめもどき）・梅擬の実（うめもどきのみ）＞
大空に風少しあるうめもどき 飯田 龍太
うめもどき湖のひからぬ日なりけり 関戸 靖子
こめかみに風のあつまる梅もどき 篠崎 圭介
ツルリンドウの実
＜リンドウ科・ツルリンドウ属＞
山地の木陰に生える多年草。
茎は細長く、
地面や草木に絡んで長さ４０～１メートルになるものもある。
葉は対生し、
葉のわきに淡紫色の長さ３センチほどの花をつける。
果実は液果で、残った花冠の上に突き出し紅紫色に熟す。
花よりもむしろ実のほうが目立つ。
ナナカマド（七竈）の実
＜バラ科・ナナカマド属＞
山地に生える落葉高木。
樹皮は暗褐色で細長い皮目がある。
葉は奇数羽根状複葉。
小葉は４~７対あり、
長さ３～７センチの披針形または長楕円披針形で先はとがる。
ふちには浅くするどい鋸葉がある。
６~７月、
枝先に白い花を多数つける。
果実は
球形で赤く熟す。
＜俳句歳時記＞秋
七竈（ななかまど）
＜ななかまどの実・ナナカマド紅葉＞
｛ななかまどの花は、夏の季語｝
日に一度日の入り際のななかまど 永田耕一郎
ななかまど夕日より道走りだす ”
ななかまど谷を離るる水のこゑ 黛 執
四捨五入のななかまどかな照る照るや 兼近 久子
ツリバナ（吊花）
＜ニシキギ科・ニシキギ属＞
山地に生える落葉低木。
葉は対生し、
卵形または倒卵形でふちに細かい鋸歯がある。
５～６月
葉脈から長さ６～１５センチの柄をだし、
直径６～７ミリの淡緑色またはやや淡紫色を帯びた花を開く。
花弁、雄蕊、萼片はともに５個。
花は直径９～１２ミリの球形で熟して五裂すると、
朱赤色の仮種皮に包まれた種が現れて可愛い。
ハクウンボク（白雲木）の実
＜エゴノキ科・エゴノキ属＞
別名オオバジシャ
山地に生える落葉高木。
樹皮は灰白色で若木は縦にはがれやすい。
葉は円に近い楕円形で大きい。
花の形はエゴノキによく似ている。
房状に多数の花が下向きにつくのも見事です。
↓花です。
<img src="http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/46/fe8fd0121d5d0b25aaed458c3b42b1da.jpg">
果実は球形で実もエゴの実に似る。
リョウブの実
＜リョウブ科・リョウブ属＞
別名ハタツモリ
樹皮がうすくはがれる姿が特徴的。
葉は互い違いにつくが、枝先に集まるので
１か所から出ているように見える。
花は円錐形の房になり咲く。
リョウブの花↓
<img src="http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/12/69224fbb5fb0de3a41b5dde3e8fee929.jpg">
実は、ややゆがんだ球形で毛がはえています。
褐色に熟すと裂けて、たくさんの種子が現れます。
田舎の庭の木の渋柿を持って帰り、
皮をむいて吊るした。
１か月ほど干せばいいとのことだった。
さて
どうなる事やら～。
トサミズキの実
（土佐水木）
＜マンサク科・トサミズキ属＞
高知県の蛇紋岩地帯に自生する落葉低木。
庭木などにもみられるが・
自生地では絶滅危惧種になっている。
葉は互生し倒卵状円形で、基部は心形。
ふちには波状の鋸歯がある。
葉の裏や葉柄、花軸、萼、果には毛が多い。
春、
葉に先立って穂状花序を垂らし、
淡黄色の花を開く。
葯は帯紅色。
果は熟すと二裂して狭楕円形で光沢のある黒い種子を４個出す。
俳句歳時記では花が春の季語になっている。
呑気猫
今日は「野の花日記」お休み致します。
ムベ（郁子）の実
＜アケビ科・ムベ属＞
別名トキワアケビ・ウベ
暖地の山地にはえる常緑つる性。
葉は掌状複葉で小葉は５～７個あり、
楕円形または卵形で革質。
雌雄同株。
春、
葉のわきから短い総状花序をだし、
淡黄色で、内側が暗紫色の花をつける。
果実は緑から紫色に熟し、アケビの実にそっくりだが
アケビのように割れない。
果肉は甘い。
ムベの実
アケビの実
＜俳句歳時記＞秋
郁子（むべ）
＜うべ・郁子の実＞
酒買いに行きて帰らず郁子が見ゆ 鈴木六林男
簡単にもげぬ郁子あり空気あり 武藤せつ
妹よ拠らん郁子の実の青い拳 金子みな子
あかぼしのときわあけびの縊死たまう 宮崎二健
