上がっていくセルフイメージ


6年国語「カレーライス」の読解でマインドマップを使ってきました。たった2週間にして、1枚目のこの画像のような高いレベルのマップが出てきました。しかもこれを描いた時間は、視力検査があって半分授業ができなかった「すき間の時間」の20分ほどです。一気に描き上げて、「先生できました。」とさりげなくもってこられたので、私はビックリ。



次の2枚は、本人たちがかなり満足し、ぜひブログで紹介してほしいと言っていたものです。

 

2枚目の子は、自分で描いたマップを見ながら、
「今回はすごい頑張ったよ!なんか自分でもすごいと思った!」
とつぶやいたので、すかさず井上、言葉をキャッチ!ご本人の1枚目のマップと比べさせ、これほど変わってきたんだとビジュアルで納得させると、ご本人は最高の笑顔。マインドマップの取り組みを始めた頃には「俺には無理。」ということが多かっただけに、この1枚でセルフイメージのアップをしてくれたことは間違いないでしょう。

3枚目は、
「ほら、このマインドマップはかなり頑張って描いたよ。」
と言ってきたものです。ブランチの描き方はまだ練習不足なので未熟さがありますが、書いている内容を見ると、教材文の内容を完全に把握し、図式化できているのです。本人も文章読解できたことに大変納得をし、「こことここがつながりがあるんだ。」とか、「この気持ちはつけ足してみた。」など、工夫できた点を説明してくれました。



次の1枚は、「6年生になってから授業がすごく面白くなって良かった。」とご両親に話してくれている子です。



ご両親から「我が子が良く変わっている姿を見て本当に喜んでいます。井上先生のご活躍を心から応援しています。」というお便りもいただきました。これはすごく重要な要素を含んでいますので、あえてブログに載せました。
これからの学校の教師は、目の前の子どもたちを指導しているだけではいけないと思うのです。子ども達を良く変えていく。それはいったいどのような指導をすると変わるのか。どのような心構えでいると変わるのか。そうしたことを大人社会への啓発事例として紹介していくことで、人間社会の諸問題を解決するための力になるはずだと思っています。



学習指導要領は新しく変わりました。
新時代に対応する人材を育成するための指導要領に変わりました。

ところが、それを教育現場で教えていく教師は依然として古い教え方から脱してはいません。多くの授業は「ひとつの答えを求めていく授業」になっており、そこからはみ出す子どもに問題があるとされてしまいます。これは教師だけの課題ではなく学校を支えている各家族の課題でもあります。子どもを取り巻く大人が、戦前からの教育の手法に価値を感じている間は、新学習指導要領のねらいが達成させることはないと思います。

一つの答えを求めていく収束型の教育から離れて、広く様々な答えを無限に出していく拡散型の教育に変化しましょう。


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「褒め」のタイミング

イチロー選手は猛練習の結果、高度な技術を身につけ、様々なタイミングで投げられてくる投球に対して、的確にバットの芯に当て、ヒットを打つことができる選手ですよね。しかし、投げられるボールを何でもかんでも振り回していたら、メジャーリーガーどころかプロ野球選手にもなれなかったでしょう。「この一球を逃さない集中力」に優れているからこそ、最高レベルを保ち続けているのだと思います。

このことは、井上の「褒めの技術」のメタファーとして使っています。



褒められれば人間は成長します。
褒められて嫌な思いをする人はそんなに多くはないと思います。

なのですが、実はそうでもないケースも教育現場にはあると思うのです。

どの先輩教師もみ~んな、「子どもを褒めましょう」と言います。私自身も職員室に「褒めのアスリートになりましょう」という掲示をして若手を啓発しているくらいです。

しかししかし! しかしです!

『褒めるタイミング』には細心の注意を払わなくてはなりません。タイミングの悪い「褒め言葉」は子ども達にとって「嫌み」に聞こえる場合があります。低学年はまだまだ客観的な見方ができませんからそうでもありませんが、高学年の場合は心に落ちないタイミングの悪い褒め言葉は「嫌み」です。

例えば、教師がお説教じみた話をしている最中は、子ども達のセルフイメージはかなり下がっていることが想像できます。できればこのお説教話をすぐにでも終わらせてほしいと思うでしょう。そんな話の中で、
「君たちは本当はもっと良くできるはずだ。」
とか、
「隠れた力がいっぱいあると思う。」
という類の話をしたって、大半の子どもは嫌みに聞こえているでしょう。


井上の褒めの技術は「常に獲物を狙っているチーターや大ワシ」のようなものです。

年がら年中、四方八方、五感をフル回転させて、人の行動をキャッチする「アンテナ」をはりめぐらせています。極端なアンテナ例をあげると、「足音」「声の響き」「目の色」「後ろ姿」という所まで感じ取ろうとしています。

ある子が何らかの行動やつぶやきをした瞬間をキャッチして、絶妙のタイミングでできるだけ自然に、しかも大げさに褒めることを心がけています。それが「よし!」とか「OK!」のひと言である場合もあり、切々と解説をすることもあり、子ども達が投げてくる一球一球に応じたバッティングでヒットを飛ばしていこうとしています。

「褒めのリーディングヒッター」を目指しているわけです。



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