校長先生!水の宝石発見したよ!(1月29日 1年生)

昨日の寒い雨が今朝には止んで、まぶしい太陽の光が降り注ぐ登校時間帯を迎えました。
正門であいさつに立っていると、1年生が一人一鉢で育てているチューリップの世話に出てきます。
「今日は芽が伸びたかな。」
と言いながら、チューリップの鉢を見ている1年生の姿は、とてもかわいいものです。
その時です。ある子が、
「あっ!宝石見つけた!」
と声をあげました。
なになに?と見に行ってみると、写真のように花や草の上に、雨粒がたくさんついていて、それがキラキラ光ってとてもきれいなのです。
1年生たちが、
「きれいだねぇ。」
「落ちないんだね。」
「さわってみようか。」
と言いながら、水の宝石を見ていると、他の1年生もたくさん集まってきて、
「あっ!こっちにも宝石があるよ。」
「この花の上にもあった!」
と、次々に発見していきました。
雨上がりの朝、1年生らしい感性豊かな発見に、心を洗われるような思いがしました。
1年生の学校生活でとてもたいせつな学習キーワードは「関わり」という言葉です。
今日の「水の宝石発見」の出来事は、美しい小さな自然との関わりです。
たった3分間程度の出来事でしたが、自然が子供たちの心を清らかにする貴重な瞬間に出会えました。


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全国学校給食週間(1月27日 全校朝会の話)

今日は給食の話をします。
1月24日から1月30日までの1週間は「全国学校給食週間」となっています。
そこで今日は、「舌、ベロも成長する」ということを伝えます。
私たちの舌は主に5つの味を感じるようになっています。味覚といいます。
甘い味を感じる「甘味」。甘いもの、好きな人が多いですね。
しょっぱい味は「塩味」。塩味がないお料理はあまりおいしくないです。
出汁などのおいしさを感じるのが「旨味」といいます。
これで3つ。あとの2つは舌が成長しないと、苦手な味になってしまいます。
ひとつは、すっぱさを感じる「酸味」といいます。
この中で、梅干しが苦手だなという人は、静かに手をあげましょう。
(低学年の方がたくさんの手があがる。)
このように低学年が多く手があがって、高学年が少なくなるのは舌が成長しているからなのです。
苦さを感じるのは「苦味」です。苦味の代表としては、ピーマンがありますね。
では、ピーマンが苦手だという人、静かに手をあげましょう。
(梅干しの時以上に、低学年の方がたくさんの手があがる。)

成長していない人間の脳は、「酸味」と「苦味」は危険な味だと感じてしまいます。
酸味は腐っているよという合図であり、苦味には、これは毒だと脳が判断します。
ですから、小さい子どもは苦いお薬を口に入れるだけで、ウワッと吐き出して泣いてしまう子もいるのです。
しかし、舌も成長するのです。では、どうしたら成長するのか。
チャレンジャー精神が大切です。嫌いでも、まずは少しでもいいから口に入れてみることです。
それをくり返していくと、そのうちに自分の脳が「酸味」や「苦味」の中から、「あれ?こんなおいしさがあるのか!」と気付いてくれます。
今週は学校給食週間ですから、ぜひ苦手な食べ物にもチャレンジしてみましょう。
そして、少しでも食べることができたら、自分自身をほめてあげましょう。
たくさんの栄養をとれば、インフルエンザの全力予防にもつながります。
矢口小学校のある卒業生がこう言っていました。
「矢口魂には、給食を全部食べる完食というのもあるのですよ。」
給食も矢口魂でチャレンジしていく1週間にしていきましょう。
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阪神淡路大震災から25年(1月20日 全校朝会)

今から25年前の1月17日に大変なことが起こりました。阪神淡路大震災です。
マグニチュード7.3で震度は7という、経験したことのなかった地震が起きたのです。
この頃、校長先生はお隣の徳持小学校の6年生担任でした。
1月17日の朝、テレビをつけると、そこには火の海になった神戸の街の様子が映されていました。
それを視た私は、「えっ? 戦争が起こったのか?」と思いました。
まるで爆弾でも落ちたかのように、街中が燃えているからです。
建物は次々と倒れ、6434名という多くの方々の命が犠牲になりました。
建物の中では、タンスや棚が、まるで生き物のように走り回り、人間に襲いかかったのです。
この1995年から、様々なことが変わりました。
避難訓練も、それまでの「おかしも」の合い言葉だけでは役に立たない。
自分の周りに、物が落ちてこないか、倒れてこないか、動いてこないか、自分の目で見て、自分の頭で判断して、自分で身を守る力を付けていかなくてはならないという考えに変わりました。
もし今、大きな地震が起きたら、舞台の上にあるこの大きな演台はタイヤが付いていますから、校長先生に襲いかかってきます。
では、どうやって身を守るのか、ということを考えながら生活することが大切なのです。
皆さんが学校にいるのは、1日のうち長くても8時間です。あとの16時間は外にいたり、家にいたりします。ですから、日頃から自分の身をどうやって守るかを考えていてほしいのです。
登下校の時に大きな地震があったら、矢口小学校に戻ってきてください。家に帰って誰もいなかったり、家の中のものが倒れていたり、ドアが開かなかったりしたら危険です。
また、塾へ行っている時に大地震が起きたら、どうやって帰るのか、家族との連絡はどうするのかなど、考えておいた方が良いことはたくさんあります。
いろいろなことを考えておくことが、自分の命を守る一番の方法です。
木曜日の避難訓練までに、どうやって自分の身を守るか、ぜひ考えてみましょう。
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主体的・対話的で深い遊び(1月16日)

放課後になると、校長室の校庭側の窓の外から、私を呼ぶ子供の声がしてきます。
「校長せんせ~、いますか~。」
2年生の子供たちであることが多いです。
時には、校長室前の花壇に作った「めだかの学校」に餌をあげたいという子の声でもあり、ある時は、私とおしゃべりをしたい子の声でもあります。
会議でもない限りは、そうした声にはできるだけ応えてあげたいものです。
今日の声は、
「校長せんせ~、たこあげしませんか~。」
という声でした。30分間ほど時間を作ってあげられたので、
「今日は風がないから、たこあげは難しいと思うけどなぁ。」
と言いながら、たこを持って校庭に出ました。
案の定、風がないため、2年生たちは走り回ってたこをあげましたが、そのうちに校舎の外壁に設置してあるテレビアンテナのコードに糸を引っかけてしまいました。
ここからが学習です。「引っかかったたこをどうしたら取れるか?」という問題が生じました。2年生にとっては、主体的に遊んでいた中での大問題です。校長の私からは、
「あれれ!大変な問題が起きてしまったね。どうしたら取れるかな?」
と問題解決の思考スイッチを入れるだけの指示をして、あとは子供たちに任せます。
すると、子供たちの熱心な話し合い(対話)が始まります。
「木に登って取ってみよう。」「いやいや、2階の窓から届かないかな。」「棒で取れないかな。」
たくさんの意見が次々に出ます。まさにアクティブラーニング。そして、意見の通りにやってみるのですが、なかなか解決できません。
でも、この問題を解決しないと、たこあげできないし、校長先生にたこを返すこともできなくなる。ですから子供たちは一生懸命に問題解決を続けます。そして、
「そうだ、たこを取ろうとするんじゃなくて、たこの側から引っ張って、糸巻の方からコードをはずしてみようよ。」と別視点の解決方法が提案され、試したところ、スパッと取れまして、そこにいた全員は、問題を解決した達成感に包まれました。
大人が簡単に方法を教えて問題を解決するのではなく、遊びの中で生じた問題を子供自身の力で解決すること。こうした生活経験に裏付けられた学習経験も大切だと私は感じています。
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たこたこあがれ!(1月10日 1年生活科)

矢口小学校の校庭から見上げる今日の空は、とても青くて広いものでした。
そんな気持ちの良い空を見ていると、ふと自分の子供時代を思い出しました。
冬の遊びというか、お正月遊びというか、自分の子どもの頃は、必ず「たこあげ」をして遊んでいたなぁと。
そんな日本の空の景色も、今では変わってしまったようですね。
街で「たこあげ」をしようものなら、電線が危険だとか、高いマンションばかりでたこをあげる場所もないとか。
都会に、たこあげをできる場所は無いのかもしれません。
中休みの時間に、校庭で元気に遊んでいる子供たちの姿を見ていると、(「たこ」を買ってきて、一人であげてみようかな。)と思ったりもしました。
すると、そんな私の心と響き合うようにして、4校時に1年生が生活科で作った「たこ」を持ち、やる気に満ちた表情で校庭に出てきたのです。
生活科で作るたこは、よく「グニャグニャだこ」と言われるもので、危険なほど高くは上がりません。上げるためには、けっこうコツがいります。
1年生は、上げる人や持って支える人など協力しながら、みんなで広い校庭を走り回って、一生懸命上げていました。
担任からは、「風の力を使えるように考えてみなさい。」と声がかかりますが、そう簡単にはいきません。
たくさん失敗することが大事です。どうしたら上がるのか、いろいろ試しながら写真のように高く上がった時の体験が、これからのいろいろな学習に役立ちます。
矢口小の空に、1年生の気持ちを乗せて、たこたこあがれ!天まであがれ!
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始業式の話(1月8日)

2020年が始まりました。
今年はいよいよ東京オリンピックが7月から8月にかけて、パラリンピック8月から9月にかけて開かれます。とても楽しみです。

さて、2学期は「高める2学期」という合い言葉で、皆さんのもっている力を高めてきました。
3学期の合い言葉は「羽ばたく3学期」です。
鳥が大きく羽を広げて、大空に向かって飛んでいくイメージです。
どの学年も次の学校や学年に向かって羽ばたくための力をつける3学期になります。

6年生は、3月の最後に「最高の卒業式」をやり遂げて、4月からは立派な中学生に羽ばたいていきます。そのために羽ばたく力をしっかり蓄えていきましょう。
5年生は4月に最高学年、全校のリーダーとなって羽ばたきます。
4年生は高学年、委員会活動も始まる5年生に羽ばたきます。
3年生は、1月中にクラブ見学もありますし、小学校生活の半分が終わり、少し高学年に近付きます。
2年生は、3年生になると勉強する内容が大きく変わります。社会や理科、総合的な学習の時間、外国語活動と、これまでになかった3年生の学習ができるように羽ばたく力を付けましょう。
1年生は、これまでは全校の妹・弟でしたが、4月に新しい1年生が入ってくれば、みんながお兄さん・お姉さんになって、新1年生のお手本になります。お手本として大きく羽ばたけるよう、力を高めましょう。

1月から3月までの3か月間、次のステップに向けて羽ばたける力を付けていきましょう。
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