地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

新装再開・大山ケーブルカーを撮る

2015-10-11 00:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 かねてから50年ぶりとなる車両・設備更新のため長期運休となっていた (相州の) 大山ケーブルカーは、小田急各駅や車内に賑々しく飾られた広告の通り、去る10月1日に目出度く新装なって営業再開となりました! そして、かねてから神奈川県と小田急は、箱根エリアや鎌倉江ノ島エリアと比べて今ひとつ地味な印象が拭えなかった大山エリアを、これまで以上に観光スポットとして盛り上げようと画策していたところですが(ケーブルカーの改装はもちろんその一環)、ここに来てミシュランガイドに掲載されたり、さらには来年3月のダイヤ改正で日中の「さがみ」の伊勢原停車が決まるなど、じわじわと様々な機運が高まっているようです。まぁ個人的には、あの「観光地ではあるけれど、今ひとつ商売っ気がなく、それだけに大自然をのんびりまったりと楽しめる感」が好きなのですけどねぇ……。高尾山のように余りにも人が多すぎる!という状況にはなって欲しくないものです (高尾山は登山口まで直接京王線の10連で乗り付けることが出来、しかも山頂まで1時間ちょいだからなぁ~。大山の場合は伊勢原からバスで20数分かかるうえに、さらにケーブル駅まで15分前後の階段上りが必須。下社までケーブルカーで上がった後も、山頂までは高尾山よりもはるかに本格的な登山道を1時間半登る必要あり。……その手間をスルーするために山頂までリフトを整備云々……などという話にならないことを祈ります。下社から山頂までの林相は、高尾山よりもはるかに見事ですので)。



 とまぁいろいろとゴニョゴニョ思うところはありますが、地元近辺での「ン十年に一度の新規鉄軌道開業」となれば、今回の大山ケーブル、数年後の相鉄=JR&東急直通、そして中央リニアくらいしかないわけで、その貴重な機会を是非味わっておこうと思いまして、10月1日の再開日と休みが重なったため、早速訪れてみました♪ 天気は悪く、とりわけ山中ではメチャクチャ光量を稼ぎにくいのですが、フラットな光線という条件は悪くないですし、何と言ってもデジ一眼で呆気なく感度を上げれば、低速だけに鬼に金棒……(フィルム時代でしたら玉砕だったことでしょう……)。
 そこでご覧の皆様は「何故ボロ好きの管理人が、こんな新型車目当てでいそいそと出掛けるのか……? どうかしてしまったのではないか?」と思われることでしょう (笑)。まぁそれも良かろう……と思うのですが、まず何と言っても、最近ケーブルカーと言えば観光客に媚びてド派手な車両も多い中、小田急VSEや箱根登山3000形のデザイナー氏による、美しい自然とマッチする流麗なデザインは素晴らしい!と率直に思ったのが大きいです。
 しかしそれ以上に……山側の切り妻+作業員用デッキという、何ともマニアック過ぎるマスクに激しくビビッと来てしまいました (*^O^*)。この前後のギャップといい、いまどきやたらとメカニック (?) な雰囲気を流麗さの中に表現したところに拍手!悶絶!という気分です♪ というわけで、散々喧伝されている下界側の巨大窓やVSE/MSE風のドーム状天井に圧倒されながらも、とりわけ山側マスクを撮る際に眼がハートになったことは言うまでもありません (爆)。
 というわけで、こんなマニアックなケーブルカーとともに、相州大山観光が大自然と調和しながら発展することを祈念したいと思います。