茶所駅前から中山道の加納宿をしばし進みますと、やがて加納天満宮を経て、岐阜駅南口に通じる大通りを横切ります。普通の街道歩き屋さんでしたら、岐阜駅には目もくれず直進するところでしょう。しかし、私は腐っても鉄ヲタの端くれですので、寄り道と称して北進し、岐阜駅前〜新岐阜もとい名鉄岐阜駅前〜明町界隈をぶらついてみました。そう……今はなき名鉄岐阜市内線の雰囲気を少しでも嗅ぎ取るために。
しかしまぁ、そこに路面電車が走っていたことを示す形跡は、ものの見事にほとんど払拭されてしまっています……。これもまた、路面電車には冷たかった岐阜市らしい成り行きであるのかも知れません
そして、かつては四方から電車が集って繁華を極めていた徹明町がすっかり寂れ、名鉄のデパートがドンキに変わっていたことこそ哀しけれ。僅かに金園町のアーケードにて、街区表示の看板に電車が描かれていることのみ、そこがかつて電車通りだった歴史を伝えていました。
というわけで、強者どもが夢のあとを偲びつつ、当ブログの開設前にデジタル撮影していた揖斐線直通用770形の画像をアップしてみたいと思います。とりあえずカテゴリは「路面電車」としましたが、果たしてこれらの画像、既に「懐かし画像」の範疇に入れても良いものでしょうか??
また、510・520形に代わる揖斐線直通用として名鉄が気合いを入れて造ったはずの、路面電車新時代を象徴していた70形も、今や登場からちょうど30年。一見すると福井鉄道の主力として活躍しているように見えても、実はそれなりに「古株」だったりするという……。時の流れの早さに呆然とします。