かつて幼い頃、キハ40系列が登場したのと相前後して、国鉄一般型気動車の塗装がタラコ一色となって行ったことについて、子供ながらに大いに不満でありました。中央線の101・103系は日常生活において全く馴染みがなかった子供にとって、タラコ色は褪色しやすく煤汚れも目立ちやすいような気がして、鉄道雑誌や図鑑などで眺めても、どう見ても趣味的な面白みを感じられないという……(所詮、ほとんど気動車には縁のない電車派な幼稚園児〜小学生でしたし)。
そんな印象は、国鉄末期になってますます金がなく、車両の細かい清掃が行き届かなくなるにつれ、いっそう強まったものです。中坊となって1〜2日の18きっぷ旅をするようになり、たまに八高線や相模線などに乗りますと、内心マジでドン引きでした。したがって、相模線の白+紺帯が登場すると、何とも言いようのないまぶしさを感じたものです (正面のナンバーを斜めに入れるのはどうかしている、と思いましたが)。
しかし、そんな話も今は昔。「あのボロボロさと汚さが良いんじゃね〜か。女子供はすっこんでろ」(^^;) というノリで、まだまだ非冷房DCが多数あった頃の国鉄末期の旅を思い出すにつけ、やっぱ昔はタラコ色と急行色が入り乱れて、鈍行の編成がゴチャゴチャだったのは良かった……と思ったりしますので、勝手なこと甚だしいものです。
あ、そういえば、タラコ色にとりわけ強いショボさを感じたもう一つの出来事を思い出しました……まさにこの混色! 紀勢線の亀山〜新宮を乗り通した際、4両中2両はキハ28・58、2両はキハ30・35という、「天と地」「上と下」そのものな編成に当たりまして、ほぼ全ての客はキハ28・58に集中し、キハ30・35は超空気輸送だったりしたという……(^^;)。
そんな時代もはるか遠くに去り、いま目の前にタラコキハ47が走っているのを眼にしますと、たまらなく懐かしく全てを許せる気分になるのは、やはり自分もイイ年したヲッサンになってしまったからでしょう。
ちなみに、JRWのタラコ色は、何か違うんだよなぁ〜。特にあの窓はタラコに似合わないと思いますので、単色にするなら別の色を希望します。