あれほど日本国内の直流電化区間を席捲した113・115系もここまで減りますと、「巨星墜つ……」という感覚がジワジワとこみ上げて来ると同時に、今も当たり前のように113・115系が来る路線・区間が本当に尊い存在のように思えて来ますが、そんな路線のひとつが、豊野以北の区間を加えて長大地方路線の観を呈してきたしな鉄です。しかし周知の通り、そんなしな鉄も数年計画によるE129系への全面置き換えを発表しており、115系の極楽境ぶりを味わうのは今のうちとなりました。
しな鉄では、自社線で展開されることになった115系黄金時代の落日をさらに美しく彩るべく、ここに来て各種115系復活旧塗装車を走らせて下さっていますが、個人的にとりわけ「ををっ!」と思ったのが、JR発足初期に現れていた初代長野色です。80年代の中・高坊時代は半鋼製釣掛式電車専門で、80年代末以後90年代は非鉄バックパッカー (国内では基本、18きっぷや周遊券での乗り鉄に徹す) であった私の場合、この塗装の現役当時は全く記録に残しておりませんが、結構視覚に訴えつつ好ましいカラーリングであると思っていましたので、青系パステルに振った現長野色の登場当初は「何かイマイチ……」と思ったほどでした (^^;)。それだけに、しな鉄でこの塗装が復活したことについては、ある意味でスカ色以上に拍手喝采! 去る3月に甥っ子と日帰りで長野に遠征した際には、長電撮影から戻って来た後、こんな感じで激写できてニンマリです♪