地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

中央東線115系・雪の富士急を行く

2018-07-09 18:00:00 | 国鉄型車両

 
 JREで最近まで115系の牙城であった高崎地区は、211系への置き換えが始まるや否や、かなりあっさりと様相が変わり、残る新潟地区も運用範囲の広さゆえ、なかなか115系が捕まらない昨今となりました。そしてしな鉄もE129系の導入を発表……。約半世紀前の技術の電車となってしまったことを冷静に捉えれば、誠に諸行無常の観があります。そこで、中央東線スジで当たり前のように115系が走っていたうちに撮り貯めておいて良かった……と思うものです。
 ところが、そんな中央東線115系画像につきまして、ひと頃引退フィーバーが続いていた頃は、巷の過熱から距離を置くためにも、画像をアップせずに温存しておりましたが、いつの間にかアップしそびれたまま更に時間が経ってしまったのを思い出しました (爆)。



 というわけで、今となっては早くも懐かしすぎる豊田区スカ色115系の画像をおひとつ……。とりわけ、今年は全国的に早めに梅雨が明けて、暑中お見舞いを申し上げる頃合となってしまいましたので、涼味を通り越して実に寒々しい、雪化粧の富士急急勾配を力走するシーンをどうぞ♪
 森閑としたモノトーンの風景の中を行くスカ色……この微妙な色彩美! 富士急にも食い込んだ某工業デザイナーには到底真似のできない世界と言えましょう……。
 このような「和のこころ」そのものとしか言いようのない鉄道風景が消えたことを寂しく思うものですが、最近は何やら富士急6000系の1編成が新トーマス号となったようで……。トーマスのお役は御免となった (?) 5000系が、富士急旧塗装もしくは夢のスカ色を纏わないだろうか?と妄想せずにはいられません。

 いっぽう、最近の富士急における余りにも急激な外国人観光客の殺到ぶりを考えますと、ボックスシートにしては余りにもシートピッチが狭すぎる115系300番台が引退したのは、あたかも時代の流れと重なったのだろうか……と思わなくもありません。ただでさえ狭いのに、あの更新椅子の座り心地の悪さたるや、巨体なウェスタン・ツーリストにとっては拷問以外の何者でもないでしょう。C国人観光客にしても、C国の硬座はもともとシートピッチ面では余裕があるだけでなく、最近は余程ド田舎に行かない限り25K系客車以後の柔らかいシートですから (緑皮22系硬座に散々乗った私から見れば、紅皮以後の硬座は、はっきり言って軟座です)、もし115系300番台に乗り合わせれば「這座椅子太小ア!」とビックリ仰天することでしょう。これでは「お・も・て・な・し」など嘘っぱちにしかなりませんので、211系のロングシートはある意味で、デカい荷物を持った外国人観光客にとって合理的な存在なのかも知れません。

※豪雨被害を受けた地域の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。