周知の通り、仙台近辺では417・455・717系が廃車となり、東日本大震災以来気仙沼行きの直通DC列車も消え、石巻へのキハ111・112直通快速も仙石東北ラインに役目を譲った結果、料金不要列車において2扉車がほとんど消え、残るは阿武急から毎日2往復直通して来る8100系4連のみとなっています。そのことは、仙台都市圏近郊輸送が如何に繁盛しているかを物語っており、実際撮り鉄していても、多少運転間隔が開くともう大混雑という情景を目にするものですが、それゆえに2扉車という存在は相当ネックになっているはず……。車齢という点でも、8100系はいつの間にか圧倒的に古い車両となっているのは否めないところです。
このたび阿武急がついに車両の世代交代に踏みきり、しかもE721をそっくりそのまま阿武急新色にしたAB900系を投入したのも、ひとえに仙台都市圏における輸送の標準化・平準化を念頭に置いたのでしょう。当面は1編成しか存在しないため、線内限定運用に入っていると思われるものの、2編成目がデビュー次第真っ先に、仙台直通4連はAB900系になる可能性が高く、したがって8100系の4連が日常的に見られるのも過去の話となるでしょう。その結果、昭和の香りを残した車両が東北線の仙台口から基本的に消えることにもなります(臨時では陸羽東線直通の「みのり」がありますが……)。8100系の4連が福島以南にも乗り入れていたのは、遠い昔の話になりますね……(乗ったけど写真撮ってない……^^;)。
というわけで、阿武急8100系4連を撮るのはまさに今のうちとなりましたが、とりわけ土曜休日は「ホリデー宮城おとぎ街道」号と称して巨大なHMを装着するのを見逃すことは出来ません。
そこで、去る4月に宮城県南部の奥州街道を歩いた際には、そのついでに、是非このHM付き4連を撮りたいものだと思いまして、岩沼市街北のルートインをチェックアウトして徒歩数分で着く奥州街道踏切にて、僅かな待ち時間で激写しました♪ このとき踏切の脇では、車で乗り付けたヲタが粘っていましたが、架線柱の処理が難しいのに何故そこで撮るの?としか思えない……。それと比べれば、多少の架線柱と草のうるささにもかかわらず、順光で完璧にキメることが出来、このシーンもまた街道徒歩鉄活動 (笑) に色を添えることになったのでした。
それにしてもこの電車、もし直流であれば、大井川鐵道あたりに最適だと思わなくもないのですが……改造費用がかさんでムリなのでしょうか。思いつきの妄想失礼しました。