地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

岩手乗物縦断 (7) 盛岡色701系@盛岡

2020-01-18 00:00:00 | JR発足後の車両


 奥州街道をひたすら歩いて、ついにやって参りました……東北本線の終点・盛岡に! 東京から盛岡まで、鉄道の延長は535.3km、旧街道は約140里=約560kmですので、中山道経由で日本橋から京都三条大橋まで歩く場合の534kmを少々上回り、巨大な岩手山にも出迎えられて、本当にはるばる来たぜ感が強いですね……。しかし、奥州街道は盛岡ではまだまだ終わらず、三厩までの800km超ですので、いやはやホント、昔の人はよくもまぁ遙々歩いたものです。
 というわけで、そんな感慨を抱きつつ、盛岡に着いた日の晩はまず駅ビル内のじゃじゃ麺屋「白龍」で特盛に挑んだのち(普通の特盛とは比較にならないほど凄まじい量ですのでオススメしません。笑)、階段の上がったり下がったりでパンパンな腹をこなすのを兼ねて、夜の駅撮りをしばし楽しみました。



 盛岡に至るまでの遙かなる旅で、すっかり701系萌えになってしまった私にとって、盛岡色の701系4連が出入りする情景は、これはこれで大満足であったことは言うまでもありません。しかし同時に……一抹の寂寥感が否めなかったのも事実です。意外と本数が多いIGR+花輪線の列車は、新幹線のすぐ下の撮りにくい頭端式ホームに移って久しく、本線らしく非常に堂々としたホームのJR側にIGR所属車が来るのは朝の1往復のみ。基本的には、たまに釜石線キハ100・110系列と金太郎が出入りするほかは、どんなに長くても4両編成な盛岡色701系を撮るしかないという……(山田線列車が発着する東側のホームは撮り鉄向きではないです)。基本、今のホームは新幹線盛岡開業時に整備されたものと思われますが、それ以後も「北斗星」や「はつかり」が発着し賑わっていたひとときもあったわけで、それが全て失われ、帰宅する人が三々五々階段を下りて停車中の2〜4連に吸い込まれて行くのみで、広大なホームは総じてひっそり閑としているのは、まさに新幹線時代の地方交通線と化した在来大幹線の現実なのかも知れません。
 ちなみに、「東北本線の終点・盛岡」という表現にも違和感を持たれる方が多いことでしょうが、それは自らの昭和脳を暴露するようなものでしょう。悲しいけど、これが現実なのよね、という初代『ガンダム』内の名言があったはず……。