地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

満鉄風?車両を作る (1) 鉄コレELとサハ75

2008-11-23 15:20:27 | 超へっぽこ模型製作


 久々の自由時間となった連休を使って、そのまま一気に東急デワ+αを完成させても良いのですが、しばらく没頭しているとやがて飽きてくるわけで (^^;)、気分転換として他の作業をシコシコと進めるのもまた楽しからずや、という感じです (単に何事に関しても移り気なだけ。笑)。そこで、模型に手を染めて以来かねてから構想していたシリーズ……撫順鉱務局に今も息づく満鉄の置き土産を中心とした、中国の日本製 (含・大連満鉄工場製) 車両を手がけてみることにしました。撫順鉱務局の、あの妖しく濃いぃ車両たち (当ブログの過去記事を、カテゴリ「中国の鉄道」でご覧ください) を一度ナマで目にしてしまいますと、どうしても抑えられない誘惑となるわけでして……。
 といっても、実際に満鉄車両をつくるためのキットがあるわけでもなし。全ては、日本型車両の中でも満鉄車両にシルエットが近似している車両の塗装変更・部分パーツ変更によります (汗)。それは同時に、どれだけ「それっぽく見せる」ことが出来るかという、製作者の力量が問われることを意味します。しかし、私はただの初心者ですので、まぁそこまで深くは考えず、とにかくダークグリーンな車両を手許に置いて、その枯れ果てた地味さを自己満足的に味わいたい……という程度です (^^;;)。
 嗚呼……もしタイムマシンがあって、歴史をいじくることが出来れば、戦前日本の鉄道技術の粋を集めた大満鉄があれほど悲惨な最期を迎えて、日本人の脳裏から突如消えることもなく、その後平和裏に鉄道権益を中国に返還し、輝かしい遺産や記憶が鉄道趣味界でももっと語られ、模型ももっと沢山出ているだろう……と思うのですが、全ては今さらどうしようもなし。マイクロエースから満鉄あじあ号が出ているだけでも良しとすべきなのでしょう。と申しますか……マイクロエースでもどこでも良いので、中国で少しずつ増えつつある「鉄」に向けて「バックマン (百万城) のHOなんて場所を取るだけですぜ旦那! 日台米欧で一大市場を築いているNをやってみるよろし! E2系→CRH2《和諧号》の模型も日本品牌ならお手のもの♪」とセールスを仕掛けて中国型車両をどんどんリリースし (長期的に見て市場はゼッタイ大きいはず)、そのおこぼれを日本でも売ってくれないものか……と思う今日この頃です。そうすれば、現在Nではまず再現できない満鉄ミカド型 (→解放型。さらに建設型に発展)・パシフィック型 (→勝利型。さらに人民型に発展) も簡単に手に入るわけで……(爆)。最初からIMONやバックマンの中国型HOを買え、という声が聞こえてきそうですが、いや、そこまでの金と置き場所はございません (汗)。



 それはさておき、先般鉄コレで出た凸形EL&小型貨車セットは良いですね~♪ この渋味、このプチさ! 狭い部屋で場所を確保できない中、ちまちまと走らせてみるのには最適でもあります (笑)。そこで思わず3箱購入してしまい (爆)、EL2両は重連運転可なように「富井電鉄」仕様のままN化してみたのですが、さすがに3重連は……最近の秩父のEL5重連でもあるまいに、余り現実的でもないような。そこでもう1両の用途を考えていたところ……撫順のELっぽく改装してしまうとなかなか良いのでは?!という妄想がムラムラと……(^^;)。そんなことも「なんちゃって満鉄遺産シリーズ」の縁起となっていたりします (笑)。
 しかし……実車(撫順の1200番台凸電)と比較してみますと、やはり形状が大きく異なるのは否めないわけで……(^_^;;;)。そこで、全ては塗りが決め手! 窓まわりを白く塗り、パンタに東武旧塗装オレンジを吹き、多少は雰囲気が近づいたかな……と思っております。マスキングが不十分な位置からの吹きこぼれも逆に何だか良い感じ♪ (^^;) パンタのマスキングは目がしんどい……(@o@)。
 いっぽう、これとは別に前々から構想していた撫順鉱務局の通勤電車・満鉄ジテ編成作製のお試しバージョンとして、とりあえず板キットにダークグリーン塗装を施してみたサハ75を組んでみました (鉄コレ動力化で余った台車・台枠に載せております)。これも何だかめっちゃ良い感じ♪ですが、板キットのサハ75としては、まさかスカ色や新潟色ではなく、こんな地味な色に塗られるとは思ってもみなかったことでしょう (爆)。
 それにしても……あじあ号展望車・テンイ8形の新幹線サイズ・3軸ボギー車体と並べてみると、全くもって親子ほどの貫禄の違いがありますね (汗)。他にも日本国鉄客車の板キットから満鉄風?客車を作ってみようと思っているのですが、寸法の問題だけはどうしようもありません。完全に実寸通りとなるのは、戦時供出で華中鉄道などへ転じたSLキューロクと32系客車 (両者とも少なくとも1980年代まで現役) ぐらいか……。
 とまあこんな感じで、中国ダークグリーンの車両を長期的につくってみることにしたのですが、マイナーな世界過ぎて、こんな記事を読んでも何のことやらさっぱり分からんという方が多そうですね。すみません (笑)。

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4 コメント

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Unknown (おっとっと)
2008-11-25 13:12:02
>はいらーあるさま
 こんにちは、レスへのレスどうもありがとうございます!
 ジテ先頭車の再現につきましては、既に秘策を練りつつあります・・・って、秘策というほどでもないのですが、正面4枚窓や側面の雰囲気を素直に再現するため、無難にGMのクモハ52 (広窓&張り上げ屋根バージョン)キットを活用しようと考えています (側面シルヘッダーにこだわる場合は、正面のみの活用にとどめ、側面はサハ75を活用するかも)。そこから先、ドアは切り継ぎ、張り上げ屋根も切り落として、より丸みと高さがあるクモハ73の屋根を乗せ、先頭部はパテを使って整形、「なまず」風の正面部屋根継ぎ目カーブは真鍮線か何かを使って表現・・・と。脳内妄想として考える分には、あれこれと切り継ぎのイメージが思いつくのですが、いざ工作を始めてみたら余りの魔改造の必要性に、右往左往の七転八倒となることは間違いないでしょう (滝汗)。
 アメリカ製N客車完成品の改造だなんて・・・そんな大それたことは出来ません (^^;)。むしろ・・・日本型にはああいうスタイルの鉱車はなく、いわんや腕木信号つきの車掌車をや・・・ということが最大の問題です。まぁ、満鉄自体がアメリカの鉄道を大いに参考にしているだけに、アメリカ形の貨車を物色すれば、類似のスタイルの鉱車は見つかるのかなぁ・・・と予想しています。
 それはさておき、確かに今思い出してみると、むかしのRF誌は詳細なデータ収集に基づいた研究・記録記事(今ではRP誌の専売特許になってしまったような・・・) がかなり多かったですね。それだけ鉄道趣味界の先輩方には、安易なネタ列車撮りやミーハーなイベント志向に流れず、地道な記録に励まれている方が多かったということなのかも知れません (あるいは、車庫なんてだいたい訪れたその場で備え付けノートに記帳すれば撮り放題だった時代は、現場とファンとの間に信頼関係がそれなりにあり、データもたまりやすかったということなのかも知れません)。
 そういう記事を、当時は理解不能でもきちんと網羅的に保存しておいたはいらーあるさんには頭が下がります。
 オフ会ですが、そのうちまた中国鉄のつどいには参加したいと考えております。また、名古屋出張のときにお目にかかる時間が出来ればと存じます。(年末まではその予定もなく、いっぱいいっぱいなのですが。汗) こちらこそよろしくお願い申し上げます~!
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Unknown (はいらーある)
2008-11-25 01:10:16
こんばんは。
ジテの再現に関してはあの独特の形状の先頭車が曲者ですよね。あれをどう表現するのかちょっと見当がつきません。満鉄型客車に関しては日本のキット改造よりも、アメリカ製のN客車、たとえばこのリンク先の下のほうにあるやつとか
http://www.trainshop.com/SINAMERICA.html
を改造したほうがそれらしいものができそうですね。

「大陸の鉄輪」に関しては私もリアルタイムでは読み飛ばしていましたよー。あれとか、国鉄狭軌軽便線とか、当時のRFはRPなみに小学生には理解不能な連載記事も多かったような気がします。それがまさか約20年後に本人にとっての貴重な資料になっているとは人生ってホントどう転ぶかわからないものですね。
オフ会の暁には、それらの資料をコピーして馳せ参じますのでよろしくお願いします。
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Unknown (おっとっと)
2008-11-24 14:21:45
>はいらーあるさま
 こんにちは、コメントどうもありがとうございます!
 恐らくほとんどの閲覧者が「?」になりそうなこの記事、少なくともはいらーあるさんは存分にお楽しみ頂けるだろうと思っておりました (^^
 撫順ELのボンネット上の集電装置……そういえばありました、そんなものが! (^^;) 手持ちのカットを眺めながらも、実車に近い色をどう塗ろうかだけ考えていて、詳細なディティールまでは配慮が回っておりませんでした。確かに、これがあると撫順っぽさが赤丸急上昇ですね~。しかし、そんな集電装置の模型用パーツ、一体どこで売っているんだ??ということで、全然関係ない路面電車用ポールを調達してくっつけるしかないのだろうか……と思っています。
 サハ75の緑皮バージョンですが、撫順の車両をネットやナマで目にした瞬間「これはサハ75だ!」としか思えませんので、サハ75キットに塗っても案の定という感じです (笑)。ELに牽かせる客車バージョンは屋根が高くないため、このまま素組みでも良さそうですが (でも魔改造の車掌室・ヘッドライトつき車両は作ってみたいです ^^;)、改めてよくよく考えてみますと、電車化ジテ編成の中間車は屋根形状が丸くて高いため、屋根と妻面を73系原形車キットの流用品にしようかと考え直しています (^^;;

 それはさておき、そういえば昔のRF誌にそんな連載がありましたね! 1980年前後だったでしょうか……。当時小学校低~中学年だった私にとっては余りにも縁が遠い世界なだけに、余り真面目に読むこともなく、内容も覚えていないのが悔やまれます (滝汗)。満鉄・華北交通・華中鉄道という固有名詞と、非常に粗い写真が載っていたなぁ……ということくらいしか思い出せません (-_-;)。
 というわけで、こんな記事をちゃんと保存されているとは、さすが中国客車研究大王のはいらーあるさん!! お申し出誠にありがとうございます! m(_ _)m そのうち是非、ミニオフ会と参りましょう! (^^
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Unknown (はいらーある)
2008-11-23 23:28:11
こんばんは!
この記事は私、ニンマリしながら眺めてしまいました。
撫順のELについては、撫順ELの最大の特徴たるサイドポール集電装置(というのですかね、ボンネットの前についてる露天鉱内の架線集電用ポールのことです)も表現してみたらもっとらしくなるのではないでしょうか。
サハ75の緑皮塗装は爆笑してしまいました。ただ塗装を変えただけで、全くもってジテ中間車そのままではないですかw

ちなみに満鉄型客車や華中鉄道に入っていた国鉄型客車(スハ32にあらず)の図面については、以前鉄道ファン誌に連載されていた「大陸の鉄輪」の該当箇所をご提供できますぜ。旦那。
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