地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

秩父広瀬川原の小粒な力持ち・D15

2015-03-26 00:00:00 | 事業用車両


 昨日は、いつもお世話になっております「きえふにいさん」様と、どう考えてもマニアック過ぎる春の宵を過ごそうということになりまして、都内某所にある中央アジア料理店へ。おそロシアなタタールのくびき (何じゃそりゃ) という気配漂う料理を食らってピーヴァに酔いつつつ、鉄ヲタな話題からカメラ・レンズの話題、そして誰もが聞いて呆れるような何処かの国際情報誌に載っていそうなネタに至るまで、縦横無尽に語る、否へべれけに管を巻くというひとときを過ごしました (今回は余り鉄ヲタなトークはせず、写真カメラネタが多かった)。しかしまぁ、いずれにしても最後にたどり着くネタは……ウ・リ・ナ・ラ! (滝汗) というわけで、きえふにいさん様には濃厚な時間を共有させて頂き、心よりお礼申し上げます~!
 ところで、きえふにいさん様と私とをつなぐ接点のひとつは《秩父趣味》であり、しかもそれは昨今のSLやら1000系やらに由来するものではなく (どちらも大好きですが ^^;)、それらが登場するよりも前の《小豆ツートンへの一途な愛》であったり《半鋼製・運輸省規格型100系への溺愛》であったりするのですが、きえふにいさん様はそんな秩父愛を一途に貫かれ、昨年登場した小豆6000系やジオパーク7500系を度々撮影されたほか、今年のSLパレオ処女運行を見事に激写されています。さらには、そんな秩父鉄道の車両群をダシにして、Kindle版の撮影教本まで出版されているという……! しかし私は、やれインドネシアだミャンマーだタイだ、関西だ……と浮気に浮気を重ね、こんな移り気だからこそ何事も成すこと能わず、という体たらくであることを痛感させられた次第です (滝汗)。



 そこで「そういえば前回秩父鉄道を訪れたのは何時だったか……」ということでHDを漁ったところ、何と!昨年5月の広瀬川原まつり以来の御無沙汰となってしまっておりました……(激汗)。しかも、そろそろ『秩父鉄道ニュース』あたりで今年の広瀬川原まつりの概要が予告され始めるという頃合いではないか……。というわけで、今年の電車並びは小豆とジオパークと鉄道むすめで決まりかな?と予想しつつ、しかしC58がステンレスカーを牽引する光景を見てみたいものだと妄想しつつ、如何なる場合にしても実は広瀬川原イベントの隠れた立役者 (イベント前後における展示車入換担当) であるD15の華麗なる活躍シーンをアップしておきたく存じます。対応連結器の関係で、控車扱いの貨車及び故障済みスイッチャーを従え、広瀬川原の構内を縦横無尽に走り回る姿は、まさにプリミティブな鉄道原風景そのものと言えましょう……(*^^*)。
 そういえば、昨年の広瀬川原イベントを一通り撮り終えたあとは、きえふにいさん様とともに大麻生から寄居まで移動し、さらに今や希少価値が俄然増した東武8000系の上品極まりないモーター音と昭和な車内を楽しみつつ小川町へ。その後は10000系に乗り換えて川越市に至り、農畜産業の集散地たる川越らしさが炸裂する焼き鳥ストリートに繰り出して超!絶品の焼き鳥に舌鼓を打ちまくったのでした♪ だいたい広瀬川原イベントの日は暑くなりがちですので、ビールも進んだものです……♪ これからの季節、桜から新緑へとホントにあっという間で、いつの間にやら広瀬川原イベントもすぐに巡って来るのですね……。こうして余りにも時間が早く過ぎ去るのを目の当たりにしつつ、ヲッサンはまた一つトシを取って行くといふ……(鬱笑)。

新春京都鉄2015 (1) ウグイス103系

2015-03-22 00:48:00 | 国鉄型車両


 昨日は、割と定例となっている京都出張ついで鉄にあたり、いつもお世話になっております「ぱれっと」様とのミニオフ会を開催しました。その名目は、ぱれっと様が最近名古屋近郊から奈良に引っ越されたことのお祝いと、昨年末に発売された鉄コレ京急230形の引き渡しでありまして、近鉄新大宮駅にほど近い地元民用の安くて美味い飲み屋での実に楽しい2時間少々でありました。や~いつものことながら、ホントに肩肘張らず心おきなくマニアックなひとときでした。ぱれっと様には心よりお礼申し上げます!
 でもって、今回の小宴は去る14日のダイヤ改正直後。ぱれっと様は北陸新幹線開業当日の早朝の金沢駅を振り出しに、新規開業各駅を巡り歩いて「祭り」気分を楽しんでおられますし (その詳しいレポートはこちらをご覧下さい)、私自身も一昨日の京都入りにあたっては、夕方の用務に間に合えば良かったため「かがやき」で金沢入りを選択したものですので、勢い話題の中心はJRW及び北陸新幹線開業に関連した富山地鉄や新規開業三セクの今後、そして各都市の今後……となったのですが、私自身の画像はまだまだこれからレタッチ (いつ作業が終わるのやら。滝汗)。いっぽう、ぱれっと様は奈良ご転居以来しばしば奈良線103系の激走ぶりを堪能され、私自身も今回の奈良入りにあたっては奈良線103系をチョイス♪ とりわけ玉水~棚倉間における常磐線快速を彷彿とさせるような走りとド田舎な景色との組み合わせには感激……ということで激しく意見が一致したのでした



 そして最近ついに、國鐵廣島でも227系の運用が始まって103系が離脱してしまい、大阪環状線も風前の灯火、阪和線も日中は鳳以北に限られている中、N40化されていない103系がこれだけ長距離 (?) をガンガン飛ばして走るのは奈良所属車が最後になってしまったことから、いつか必ずやってくる置き換え宣言のXデー (以後完全離脱のその日まで、鉄ヲタが秩父1000系のとき以上に殺到すること間違いなし!) の前、未だ誰もヲタが注目していないまさに《今》を楽しまなければならない……ということで気勢を挙げまくったのでした!!
 というわけで、昨日奈良線の103系は奈良駅でちょこっと後追い撮影したのみで、しかもレタッチはまだですので、去る1月の京都出張ついで鉄の際に撮影した103系画像をアップ致します~。そして、ウグイス103のみならず冬枯れの京都近辺でいろいろと撮影したカットを連載することにします……(最早春分を過ぎて季節外れですが ^^;)。

 このときは当初とくに予定を決めず、行き当たりばったりで夕方まで乗って撮るという予定だったのですが、最近の首都圏におけるさらなる国鉄型車両の激変、そして2ヶ月前は多忙でなかなか鉄活動できなかったこともあり、脳内では国鉄型車両をめぐる禁断症状が急速に進んでおりました。そこで、それを多少でも和らげよ!という脳内信号が発せられたためでしょうか (^^;)、京都駅に到着後そのままフラフラと何も考えず、奈良線ウグイス103系の車内に吸い込まれてしまいました (笑)。
 嗚呼!コイルバネのゴツゴツした乗り心地!MT55の少々物悲しくも力強い雄叫び!モテや見栄とは一切無縁の機能本位な車内デザイン! これぞ103、電車の中の電車、ヲタの心を最も強烈に揺さぶる神のような存在です。「その有難味が分からぬ軟弱者や女子供はすっこんでろ! 違いの分かるヤツだけが、ついに晩年期に入ったその活躍を熱く追いかけ見届けてやる!」という魂の底からの叫びが思わずこみ上げて参ります (超爆)。
 少々乗って、歪んだ精神を多少なりとも癒した後は、平均15分間隔ゾーンでの撮り鉄タ~イム! 曇りというライティングは世間的にはイマイチなのかも知れませんが、個人的には光線の順逆や建造物の日陰等を一切気にしなくて良いので好きです♪ その分、撮影可能な列車も倍増しますし♪ というわけで、忙しく跨線橋を登ったり降りたりして (^^;)、非ユニット窓+改造ブタ鼻の超ボロクハ上等! ユニット窓+新造時ブタ鼻の非ATCクハ上等! こうして103系と戯れているときだけは、日頃の憂さを忘れることが出来るというものです……。


イースタン・オリエント急行を撮る!

2015-03-18 00:00:00 | タイの鉄道


 日本国内の定期長距離夜行列車は次々に運行を終了し、これからは新幹線でなければJR各社ごとの超豪華寝台クルーズ列車が一般の注目を広く集めようという世の流れでありますが、個人的に各社の完成車や構想図を眼にするにつけ、外観・内装のいずれか、あるいは両方にデザイナーのクセがありすぎて何だかなぁと思うものであります。まぁ乗るなら、内装にクセがなく、明確な高級感を誰にでも提示するような車両ですが、その前に……そういう列車は一匹狼のヲタには用はございませんってか、スミマセンねぇ (鬱爆)。
 この点、超豪華列車の老舗・オリエント急行は万事ぬかりがないと思います。一生に一度は乗ってみたいと思わせる何かが確かにありますし、普段は地味な車両の模型ばかり漁っている私でも、KATOのオリ急N模型は持っていたりするのです (笑)。そんなオリエント急行がタイ・マレーシアのメーターゲージ上で運行しているのが、イースタン・オリエント急行!
 この列車の詳細は公式HPをご覧頂ければと存じますが、基本的にはバンコクとジョホールバルの間を、途中泰緬鉄道などに寄り道しながら3~4日かけて移動するようで、したがってバンコク界隈では8~9日に一度目撃できれば十分御の字という極めてレアな列車です。昨年ヤンゴン訪問ついでバンコク寄り道の際に日帰りで泰緬鉄道鈍行列車難行苦行をした際、途中でこの列車とすれ違い、思わず目の玉が飛び出そうなほどの衝撃を覚えたのみならず、彼我の明らかすぎる階級格差を痛感した次第……(笑)。



 というわけで、こんな列車はすれ違うだけでも十分にレアで宝くじ的イベントであるため、スケジュールを公式HPで調べて待ち構えるという異でない限り、撮影など夢のまた夢。況んや、そもそもダイヤ乱れはタイ国鉄の名物。全然来なくて途方に暮れることも珍しくはないのですから、事前に調べて炎天下待つなんてことはリスクが大きすぎます。したがって、そもそもこの列車を狙おうという発想自体、職業写真家でもない限り湧きません (^^;
 ところが何と……全く期待していないときに限って奇跡は起こる!! 何と、夕暮れ近くのド順光の中、バンコクへ向け到着直前のオリ急を撮ってしまったのです!
 ヤンゴンからの帰路、バンコクにて2泊3日寄り道しまして、昼過ぎにバンコク到着後とりあえず線路脇を訪ねてみたところ……午後から夕方にかけてバンコクに到着する列車は少なく、バーンスーからの送り込み回送を含めても30~40分来ないこともままあり、折からの炎天下、激しい挫折感を味わっていたのでした。「嗚呼しまった……やっぱバンコク昼過ぎ到着は止めときゃ良かった。列車が多くないのは分かっていたので、撮りバスの午後にすれば良かった。撮りバスならば片時も休まるヒマはないほど撮りまくりであるものを。しかし、狙いをつけて新規開拓したこの立ち位置、ド順光でサイコーなんだよなぁ……もっと列車来いよぉぉぉ~」……そんな文句をグチグチ垂れながら……。そしてついに日もだいぶ傾き、線路脇の木の影が激しく線路にかかりはじめ……敗北感は募る一方でした (この点ヤンゴンは、環状線・近郊線鈍行が多数設定されていますので、たまにバックリと間隔が開くものの、総じて本数の少なさによるストレスは少ないのです)。
 しっかーし! もう一本何か来るまで待とう、と粘っていたところ、遠くから旧塗装罐が現れ、これだけでも十分御の字ですが、その後ろに連結されている客車は紫色でも銀色でもなく……濃緑のツートンカラーの丸みを帯びた車両!!! 周囲に人がいないのを良いことに、ファインダーを覗きながら思わず「うわーーーっ!オリ急来たぁぁぁぁっっっっ!!!」と絶叫!(^^;) 結局、この日の午後のバンコク撮り鉄は、この一瞬のためにあったのであり、この一本を撮っただけでも十分意味のあるバンコク訪問となったのでした (笑)。
 もっとも、出来れば泰緬鉄道で撮りたいなぁ~。


ST368



BR389



SE339



RS392



PN393



RS399



SD313



SD388



OB398



 なお、編成写真を撮った直後は余りにも気分が動転して、速攻で標準ズームに交換して形式写真を撮った方が良いと判断する余裕がありませんでしたので、前の方の車両は撮りそびれましたし、ふと気が付いて一両ずつ撮り始めてからも結局70mmからの望遠ズーム×1.6 (APSサイズセンサー) で112mm相当となってしまいました。しかも超カツカツ……お見苦しい画像で恐縮です。個別の車号のアルファベットは何を意味しているのか、「RS」以外はよく分かりません。悪しからず……(^^;


東急恩田通信・1102Fテクノ入り編

2015-03-17 00:00:00 | 大手民鉄 (東急)


 2013年3月15日の東急ダイヤ改正を以て、東急と日比谷線の直通が終了して早いもので約2年。そこで余剰となった1000系8連は少しずつバラされ、池多摩1500番台となったり、一畑や上田に転じたり……。そのあおりで例えば、池多摩7602Fが先月運用を離脱したのは記憶に新しいところです。東急線での余剰車の発生により、地方私鉄を含めて少しずつ車両陣の変化が進むというプロセスは、まだ改造待ち1000系が残っている以上、今後もしばらく続くのでしょう。しかし1000系の改造が一通り終わったのち、8500・9000・2000系がテクノ入り改造の対象になるのでしょうか?



 ともあれ、そんな日々直終了2周年となった去る15日、たまたま時間がありましたので恩田に寄り道してみたところ、テクノの屋外には1002Fの3両(1002・1202・1102)が並べられていました。未だ帯を剥がされておらず、床下もすっかり赤く汚れた感じとなっており、2年間にわたる放置によって色褪せ草臥れた感じとなっておりましたが、今後改造が進んで行くにつれて面目を一新して行くのでしょう。
 察するに、3両がこうして置かれているということで、池多摩1500番台のさらなる追加を意味しているのでしょう。この3両が装いも新たに雪が谷大塚に向かう頃には7700系もかなり減ってしまっている (既に減ってるか) ことになるでしょうから、今が7700系をフツーに撮影出来る最後のチャンスなのかも知れません。


 日曜の夕方だというのに4102Fが何故かパンを上げてこの位置にいました。しかも8両化され……。ちょうど、長津田から来た乗務員氏と改札口ですれ違いましたので、このあとこの編成は元住吉へ回送されたのかも。せっかくの10連をわざわざ減車したということで、東横線は8連が足りないのでしょうか (元住吉事故の影響が未だに尾を引いているとか?)。
 それはさておき、いよいよKATOの5050系4000番台が発売ですね……! 非「走るんです」派の私もこればっかりは予約してしまいましたので、受け取って机上にて他の東急車と並べるのは楽しみです (^^;・


第三ヤンゴン熱鉄記 (5) 備忘録その2

2015-03-16 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 *客車のラッピングは環状線よりも長距離列車の方で急激に進行中? 3/9には、昼行のイェ発ヤンゴン行急行が一編成ほとんどラッピングであったことに仰天。格下な客車で運行されるターズィー行のミキスト準急 (?) にすらミャンマービールのラッピングが……。長距離客レの編成美は間もなく見納めとは、予想すらしなかった展開。
 *総じて運賃300ksのエアコンヤター=冷房車はよく利用されており、以前であれば非冷房ボロ客車に収まっていたような客層でも、これが次に来るなら300ksを払って乗ってしまうという感じに。
 *環状線は渋滞の深刻化もあり利用客増。非冷房客レは1編成を除き6連化。
 *昨年3月には一旦急減していたように見えた英国戦前製DC流用客車は、車内整備のうえ続々運用に復帰しているように見受けられます。ほかにもボロいアッパークラス客車等を3扉化のうえ新たに投入。これらは扇風機がないのと床が板張りであるのを除けば、200ks特別車と同様のアコモ。200ksロングシート特別車のCNR中古扇風機が止まっている場合、100ksの運賃差って一体……(滝汗)。



 *臨港線にパズンダウン駅から乗る場合、駅の窓口では臨港線の切符を売っていないため、そのままホームに下りて車内で一律100ksの切符を買うこと。
 *線路市場ダニンゴン駅は線路と線路の間に柵が出来てしまったのみならず、駅周辺まで延々と柵を張りめぐらせようとしている最中。何がやりたいのか……。
 *昨年でも既にそうでしたが、さらに猛烈なスピードでスマフォが普及しつつあるため、車内にて大音量で音楽や動画を流しているヤツが必ず1両に一人はいるという有様 (エリートか、馬鹿っぽそうなヤツかを問わず)。車内で禁止されているのは喫煙と危険物持ち込みと接吻 (笑) 程度で、公共交通のマナー云々はこれからの問題であるため、音鉄の方は行かない方が身のため (ウルさくて発狂しますぜよ……)。
 *最近の中古バス輸入は、左ハンドル右扉で一切改造不要という理由もあり、ほぼウリナラ中古に切り替わってしまった模様。まぁ核心部品は日本製だしなぁ……。さらに、一部の路線では小回りの効く中型車(これもウリナラ・マウルポスの中古多数……)に変更。しかも、いわゆるベタベタなハルリュ・ドゥラマが当地でもウケていることもあってか、ウリナラ文字の行先や広告が「そこそこ壊れない」ウリナラ製の証拠としてそのまま車体に残っており、「ウリナラを訪れているわけでもないのに、何でウリナラ文字の氾濫をミャンマーで目撃しなければイカンのじゃ」という状態となっています (鬱)。せめてベトナム並みに塗装を現地化してくれれば良いものを……。今後、ミャンマーは急激に日本中古バス天国ではなくなって行く可能性が極めて大です。路線バスヲタの方で、ミャンマー現地の状況にご関心の向きは、今が最後の華だと思われたほうが良さそうです。なお、長距離・貸切車につきましては、基本的にバスセンターやドライブインのみでの客扱いとなりますので、ドアの左右は関係ないようで、新しめな日本の中古が多数入っているという印象です (まぁこれもウリナラ・コソクポスの中古と競合しているわけですが)。

※ちなみに、ウリナラとは何ぞやという問題、そして既存のウリナラ社会を前提とした場合の日本との価値観共有本質的可能性について、いすみ鉄道社長氏のブログが極めて適切かつ秀逸な評論をされていますので、興味のある方にはご一読をおすすめします。まぁ要は腐れ朱子学者の原理主義国家っつーことで。