本間正明税制調査委員会会長が、こともあろうか官舎に女を囲っていることが問題にな っている。公務員でもない単に首相の諮問機関の人物が官舎に住むことも問題であろうし、が女を囲っていることも羨ましいことでもあるが、そんなことよりこの男の論調が許せない。
安部晋三お坊ちゃまの諮問機関の「税制調査会」の会長に、この男をやらせているのは、それなりの理由があってのことである。彼は、古典的な市場経済優先論者である。市場が活性化すれば、あらゆる問題が解決するとしている。この会長 職に関連して言えば、企業を減税すれば企業が儲かり、国の税収が増えるし、職員の給与は上がるというのである。
簡単に言えば、企業を優遇する税体系が国を潤すと言うのである。企業を減税して、一般個人を増税せよと言うのである。収入の増えた企業も個人も市場原理に沿ったものであるから、優遇すると言うのである。
これは極めて古典的な市場原理主義である。営利を求める企業がなにをするのかを考慮していない。強いものが勝てば良い、市場が求めるものが正しく、弱者は市場から追われたものだというのである。
この男は、農業を経済の側面しか捉えることがない。農業が食料を生産することなど露ほど思ってはいない。農地の企業への開放や、輸入関税の取り払うや、競争市場を優先させることを主張している。
この男に食料の重要さもわかっていなければ、地方の抱える問題や価値を理解することはない。ましてや食料の自給率について考えることなど全くないのである。
本間氏を会長に収めたとことに、安部首相の思惑を見て取れるものがある。女を囲ったぐらいで外せない理由があるからである。