そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

石丸伸二の善戦に無関心だった既存の政党は兵庫での斎藤元彦の復活を許したのである

2024-11-29 | 民主主義

近頃行われた選挙でこの国の人達が見せた大きな出来事がある。東京と兵庫県の知事選挙である。SNSが選挙のツールとして極めて、大きな存在となって登場したのである。東京都知事選の石丸伸二は自らが、兵庫知事選は齊藤元彦が業者に依存してネットをフル活用したのである。
そして従来型の手法で評論してきたメディアは、石丸が都知事選で2位浮上してきたことも、斎藤が与党の支持を得て戦った前回を大きく上回る票を獲得して当選することを予測できかった。石丸が165万8千票、斎藤が111万4千票を獲得している。斎藤は前回維新から出馬し自民が推薦して盤石の選挙から3割も多く獲得している。ネットでは、県議会や県庁は既得権益のかたまりで、斎藤氏はそれを壊そうとしているという構図を展開した。これを従来の選挙予想追いかけたメディアが、これが大きなうねりになると全く、予想できなかったのである。
特に注目は、兵庫知事選の投票率が10%近く上がっていることである。XやfacebookやYouTubeを見た多くの有権者たちが、投票所に行ったことがわかっている。その年齢層が若かったし、従来は投票しなかった人たちが多かったということである。
ネットは軽すぎる。事実の検証も十分ではないが、これまでの空中戦を大きく変えた。沖縄や北海道からでも参入できるし、デマも真相もごちゃまぜである。量や質は異なるが、それらは今までと同じであるし、斎藤の獲得した111万票も民意ではある。
石丸のリアルの本人を確認するために選挙終盤には、信じられないほどの聴衆が集まっている。斎藤も同様である。
これにやや似ているのが、国民民主党である。今回の衆議院選挙でネット情報を多く見た人たちの支持を受けている。103万円の壁は現役世代の問題である。れいわ新選組も同様で、この党は共産党の票を奪う結果になって、得票数でも議席数でも共産党を上回った。
兵庫知事選のXで最も扱われた文言は、『シルバー民主主義』であるという。高齢者は人口も多く投票率も高いが、『現役世代』は人口も少なく投票を敬遠する。この2つの文言が、公示1週間前の3日間に比べて18倍と、6倍に増えていたのである。
同様に国民民主党は、『手取りを増やす』という文言で現役世代に多くの共感を得たといえる。ネットの動きに既存の政党もメディアも無関心であった。
ただ齊藤元彦は、選挙戦は斎藤の選対本部以外では出来ないことに無関心であった。協力者に謝礼は公職選挙法に違反することを知らなかったのであろう。もうひと悶着が兵庫県ではありそうである。

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2 コメント

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Unknown (ノブ)
2024-12-01 20:53:52
この兵庫県知事選においても他候補がSNS戦略に無関心だった訳ではない。
斎藤元彦側のSNS内エコーチェンバーが凄まじかったに過ぎない。
SNS閲覧者は圧倒的量の情報を咀嚼する暇もなく情報バイアスに気付く事もなく投票行動に移っていったのだろう。
何だか、かつてのナチが行ったプロパガンダを思いおこす。
希薄な内容でも繰り返し大量の情報が送られてくれば「そうだそうだ」と信じても不思議ではない。
SNSは使い方一つでファシズムの道具になり得る。今回の兵庫県知事選はファッショ的予感を持った。
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立花孝志の問題行動 (Unknown)
2024-12-02 23:36:20
選挙は結果さえ出せば全て正当なものとされるのか。
今回の兵庫知事選で最大の問題は、自分の当選を目的とせず斉藤当選目的で出馬選挙活動した立花孝志の前代未聞の行動だ。これは選挙の公平や公選法の趣旨を破壊する行為だ。元々この人は都知事選でポスター掲示板をジャックしたり、以前から全国に候補立てて自民や維新をアシストしていた。前科があり執行猶予4年の身。斉藤は立花と関係無いと言ってるが、演説場所を21箇所も共有連携プレーしていた事は動画等状況証拠や関係者の証言も残っている。立花の演説内容には斉藤擁護の為の捏造ストーリー盛り沢山。それを拡散する組織は都知事選での石丸陣営と共通しているそうだ。自民維新の野党潰しの共同戦戦だ。
 正しい情報が与えられず、ウソや詐欺、錯誤で意思決定したらその行為は無効取り消しが可能。試験でもカンニングしたら不正で不合格。今回の選挙も立花折田等の公選法違反というカンニングで当選したようなものだ。兵庫県民が彼らの戦略に乗せられ、詐欺錯誤で投票したならその民意は決して正当なものとは言えない。
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