今月で退任するアナン国連事務総長は、任期中に最も悔やまれるのはアメリカにイラク侵攻を許したことであると語っていた。あの時に、国連の査察内容を、アメリカに理解させるべきだったと悔やんでいる。
もうすでに3年半を経過した、イラク侵攻は一向に治まる様子もなく、アメリカは16万人の駐留兵士を更に4万人ほど増やすと、更なる泥沼に入っ ていく。中間選挙でアメリカが示した意思は何所に行ったのであろうか。結局は力の論理しか持ち合わせることのない、アメリカは哀れでもある。
大量兵器もなければアルカイダとの繋がりもなかったとなると、今度はイラクを民主化すると言い出す始末である。
これはどう考えてもおかしい。内容はどうあれ、イラクやイランは選挙制度があり、民主的体制を持つ国家である。アフガニスタンも然りである。アメリカと友好関係を持っている、中東の多くの国は王政をひいている。アメリカは、王様たちとは仲良くして石油を貰ってい るだけのことである。
アメリカは、結局石油の利権を求めて世界第二の埋蔵量を誇る国へ、兵を送ったのではないか。