人材をなくし、自浄能力を喪失した自民党を実感する日である。今日岸田文雄元外相が、自民党総裁選に立候補しないと表明した。安倍の三選を協力する代わりに、次の次の総裁の席を譲ってもらうための、岸田の戦略である。次の次を期待して下がった総裁候補は過去数多くいたがにはロクなのがいないし、惨めな結果しか待っていない。政治家としての発露より、自己保全と地位を望む政治家に政治を語る資格があるとは思えない。
岸田文雄は保守本流を自認す宏池会である。昨年の核兵器禁止条約の調印を日本は拒否した。広島一区で外務大臣の岸田文雄はこの条約の締結を拒否したのである。性格的に温厚と言われる岸田がどうして調印をしなかったのかは彼は建前以外のことは語らないが、安倍晋三との対立を嫌ったのであろう。明らかに政治家としての資質を問われることであると言える。そういえば、西日本豪雨の特別警戒時期の赤坂自民亭の、安倍晋三のもう一人の主人公が岸田文雄であった。地元の被害より自分のポストである。
かつて、金が乱れ飛んだ時代の活力は全くなくなった自民党である。火の消えたような総裁選を、自民党の先達は墓の下でどう思っているだろうか。そういえば、半世紀前までの農協の理事選などは怒号が飛び交う選挙戦が通例であった。それがこのところ立候補者すらいなくなり、定員割れも珍しくない昨今である。地域の推薦者による候補者を並べて調整するようになった。
ことほど左様に、国政選挙ですら自らの意思で出てくるものに、ロクな人物がいない。特に若くして出てくる人物はポスト目当ての無知な発言が目立つ。戦争に行かない人物は利己主義だとか、LGBTは生産性がないとか、戦争は人間にとって聖なる行事だとか、八紘一宇を学べとか、数え上げればきりがない。こうした低レベルの発言は、今や珍しくもなくなった。社会の反応は鈍いものである。
自民党は学習能力もなく、党幹部への服従度が高いものから厚遇されるシステムが、更なる無能な議員を生むのである。官僚とて同じである。権力者を批判し競合するのではなく、従順になる。岸田はその象徴的存在である。
岸田文雄は保守本流を自認す宏池会である。昨年の核兵器禁止条約の調印を日本は拒否した。広島一区で外務大臣の岸田文雄はこの条約の締結を拒否したのである。性格的に温厚と言われる岸田がどうして調印をしなかったのかは彼は建前以外のことは語らないが、安倍晋三との対立を嫌ったのであろう。明らかに政治家としての資質を問われることであると言える。そういえば、西日本豪雨の特別警戒時期の赤坂自民亭の、安倍晋三のもう一人の主人公が岸田文雄であった。地元の被害より自分のポストである。
かつて、金が乱れ飛んだ時代の活力は全くなくなった自民党である。火の消えたような総裁選を、自民党の先達は墓の下でどう思っているだろうか。そういえば、半世紀前までの農協の理事選などは怒号が飛び交う選挙戦が通例であった。それがこのところ立候補者すらいなくなり、定員割れも珍しくない昨今である。地域の推薦者による候補者を並べて調整するようになった。
ことほど左様に、国政選挙ですら自らの意思で出てくるものに、ロクな人物がいない。特に若くして出てくる人物はポスト目当ての無知な発言が目立つ。戦争に行かない人物は利己主義だとか、LGBTは生産性がないとか、戦争は人間にとって聖なる行事だとか、八紘一宇を学べとか、数え上げればきりがない。こうした低レベルの発言は、今や珍しくもなくなった。社会の反応は鈍いものである。
自民党は学習能力もなく、党幹部への服従度が高いものから厚遇されるシステムが、更なる無能な議員を生むのである。官僚とて同じである。権力者を批判し競合するのではなく、従順になる。岸田はその象徴的存在である。