そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

室蘭に捨てられていた核燃料運搬船、無計画の原子力計画のなれの果て

2019-07-31 | 原発と再生可能エネルギー

日本の原発行政は国民とは無関係に、電力会社と自民党と研究機関が一体になって何でもやってきた。多少のことは驚くこともなかったし、福島原発の爆発も予測されたものではあった。しかし、今回東京新聞の発表には驚かされた。

「ふげん」の使用済み核燃料、六ヶ所再処理工場からのMOX粉末、「もんじゅ」の照射済み試験燃料の輸送を行うための専用船「開栄丸」4924トンが、使い道もなく10年にわたって北海道の室蘭港に係留され、たなざらしにされていたのだ。開栄丸は2005年に、当時の核燃料サイクル開発機構が原燃輸送株式会社に依頼して造らせた使用済み核燃料運搬船である。
建造や維持費に約130億円が投じられたが、輸送実績は2006年から2008年までの2年間で、ふげんの使用済み核燃料を3回、東海研究所に輸送しただけの実績しかない。
しかも毎年維持費と税金が、12億3200万円もかるのである。契約解除して廃船にできないのかという事になるが、文科省は日本原子力研究開発機構と原燃輸送の間の契約には秘密保持条項が入っているので、どうすることもできないというのである。
日本の原子力行政とはこんなものである。うまくいけば民間が潤い、行き詰ればすべて税金で賄う。原子力行政はすべて税金で穴埋めするだけである。
コメント (3)
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