今日(3月20日)は、アメリカが国連安保理の決議を振り切って、イラクに侵攻して10年目になる。ブッシュは、3.11の同時多発テロの報復のために、アフガニスタンを攻撃し、そのままイラクに攻め入った。
大量破壊兵器がありスカッドミサイルを用いると、ロンドンもターゲットになる。自衛のためにイラクに侵攻する。国際テロ組織の:アルカイダがいるというのも、理由に加えられた。どちらもなかった。虚偽の情報を作って、テロを支援するか我々に付くかと、ブッシュは世界を恫喝した。
真っ先に乗ったのが、小泉純一郎である。イギリスのブレアもこれに乗った。小泉は、復興支援と称する、アメリカの後方支援と協力と、戦後の石油権益確保のために、自衛隊の海外派兵を行った。明らかな憲法違反である。
ブッシュは大量破壊兵器がないことが公になると、イラクの民主化のためと看板をすげ替えたが、治安は悪化する一方であった。アメリカの進行が、テロ組織を呼び込み宗派対立を顕在化させた。その後テロによる、止め処ない中東各国の混乱を引き起こした。
イラク戦争は、アメリカ兵を4500名殺し、ほぼ同数の民間軍事職員をも殺している。3万2千人の傷病兵と、アメリカのホームレスの7人に1人は帰還兵と言われる、無益の人々を創り出した。イラク人は12万人死亡したとされれる。(イギリスの民間機関では50万人)
アメリカでもイギリスでも、イラク戦争の検証が行われ、元首相も証言し戦争そのも
のが誤りであった結論を引き出している。オランダも公式の検証委員会が設けられている。その後のことを考えると、大義も何もなかったブッシュの戦争は、人類史の汚点である。
日本では、安倍前総理の時代に検証委員会が設けられ、野ざらしになったままであった。政権交代で、民主党は岡田外相がイラク戦争の検証を再開したが、野田が敗北することが解ってから、12月21日に結論を出した。僅かA4の紙4枚である。民主党は、外務官僚にコケにされた。
http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20121223
日本はイラク戦争を真っ先に支援しておきながら、全く検証もしなければ反省もなくほとぼりの覚めるのを待っている。自衛隊の海外派兵は、集団的自衛権の論議すらなかった。専守防衛の自衛隊の海外派兵は、明らかな憲法違反である。これに、安倍の下で集団的自衛権などという論議が加わると、世界中に派兵が可能になる。なし崩しが得意な官僚たちの功績である。