そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

28兆円もの経済対策の正体は、支援への謝礼である

2016-07-29 | アベノミクス
安倍晋三は、新たに策定する経済対策の事業規模を28兆円超とする方針を表明した。「財政措置の規模で13兆円、事業規模で28兆円を上回る総合的かつ大胆な経済対策を来週、取りまとめたい」と述べた。せいぜい10兆円規模との見方があったが、財源の明示などなく倍以上の規模にしたのは、明らかな参議院選挙支持者への謝礼である。
「アベノミクスをさらに推し進める、最大限ふかす」と、選挙期間中は述べていた。その答えが28兆円の経済対策である。安倍晋三が時折口にする”政治技術”という言葉がある。今回の経済対策はまさしくそのものである。今後安倍晋三が参議院選挙で封印していた、憲法改定への口封じ金である。それと同時に、参議院選挙で支援をいただいた方たちへの、謝礼である。
この国が未来へ残さなければならないものが数多くあるが、健全な財政規律もその一つである。現在の1044兆円の負債額を財政状況を固定的にとらえるなら、国民資産が負債を上回るとか、国民の保有や日本銀行や国内投資家が保有するとかいう主張がある。たしかに、そうした背景があり暴動は起きるような現状にない。しかしながら、それは財政規律を最低限でも健全化への努力や政治的配慮や意思があってこそである。
今回の安倍晋三のバラマキばかりをやっていれば、周辺に支持者集まり政治的安定があるかもしれないが、国家としての挟持を捨てることを意味する。ましてやそれが選挙への見返りなら、見方を変えれば国家財政の私物化に他ならない。
現職の担当大臣を圧倒的な票で落選させた、沖縄への見せつけがその逆の安倍がとった態度である。高江への工事再開は選挙翌日で、日本各地から呼び寄せた機動隊に守られた建設の強硬姿勢は、参議院選挙へ回答である。
新たな国債の発行しか財源があるわけない。これは原発再稼働と全く同じ論理である。放射性廃棄物は保管しているだけで、問題の解決など全く無縁のものである。財政規律の健全化も同様である。それは票にならないから問題を先送りするしかないのである。


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