菅直人の思いつき「原発に頼らない社会」を、実現するにはこの男が簡単に口にするほど容易くはない。
もうすでに、菅が唐突に出したストレステストであるが、一次と二次に分けることが検討されている。ストレステストに主観を入れようと言うのである。これは菅が原発容認派によって、押し戻された結果と言える。
その結果ストレステストは、原発再稼働への単なるハードルになって いるに過ぎない。これでは、原発へ頼る社会へと歩むことになる。
すでに世界第3位の原発依存社会になっている日本である。脱原発の工程にとって最も重要なことは、時間軸を設定することである。
原発容認派の人々の論旨は、直ちに原発がゼロになったらどうするとするところから始まる。これはある意味正しい。それがために緩やかにでも迅速に、原発に依存しない社会へと移行するには、工程表が必要となる。
未だに終息のめどすら立っていない福島第二原発であるが、この終息を一つの目途として設け、廃炉のスケジュールを立てるのである。原発の寿命を35~40年として、順次廃炉に持って行く。少なくとも30年もあれば良いが、これでは悠長である。
その一方で、太陽光と風力と地熱発電技術レベルを、上げて行く必要がある。このどの技術も、日本は世界トップレベルにある。その競争力と技術革新を抑制していたのが、原発依存の国の政策であった。この縛りをなくするだけで、日本の技術力は大きく伸びるであろう。
代替エネルギーの基盤を厚くすることで、廃炉への工程は早まることになる。
何よりも重要なことは、自然エネルギーは地域に分散することになる。電力の自由化による新規参入のためには、規制を緩和しなければならない。蓄電技術が向上するまでは、電力会社が余剰電力を買い上げるサポートをしなければならない。送電を電力会社から分離させることも、自由化への必須条件である。
自然エネルギー技術が向上し、工程表が示されれば、原発の廃炉についても理解が得やすくなる。
更には、原発依存社会が進めてきた、例えばコンビニの明るさや深夜電力の奨励など、ジャブジャブ使うことも見直すべきである。制限ある利用は今後とも求められるべきである。そうしたことが、節電への意識を高めることになる。
地方に分散することで、電力エネルギーの姿を住民が実感することになる。依存型から分散型あるいは自立型になることによって、節電意識が高まることになる。温暖化対策にもなるのである。
電力の他に食糧や介護などを、外部依存することなく地域で可能な限り賄ってゆくことこそ、21世の持続可能な社会の実現となのではないだろうか。原発に頼らない社会は、可能であるばかりか、むしろ明るい未来を予測させるのでもある。