そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

真っ先にバイデンのやらなければならないこと

2020-11-08 | アメリカ

トランプはアメリカの国際貢献を悉く潰してきた。そのことでアメリカの経済が好転したとか失業率が減少したというのは、アメリカンファーストその国際的な航空自由化協定ものであって超大国が世界に占める意識がないということに他ならない。トランプの失脚は世界の幸運であるが、バイデンはさっそっく取り組まなければならないことがある。特にアメリカが長年かかって交渉の結果積み上げて、高い評価を受けてきたものの復活に取り組んでいただきたいものである。
先ずはなんといってもパリ協定である。2017年6月にトランプが、アメリカ経済を圧迫すると温暖化対策を放棄したことである。大統領選の結果が判明する前の11月4日に失効している。バイデンは真っ先の仕事として復活を明言してる。
8カ国が長い時間をかけてやっとこぎつけた、イラン核合意である。不完全なことは承知でまずはイランをテーブルにつかせたのである。其処から次を目指せがよい。ドイツの外交努力は大人である。目先の経済性とイスラエルのご機嫌伺いのために、トランプは離脱した。イランに核開発をつづけさせる口実を与えたトランプの責任は大きい。
東西冷戦時代にソビエトと合意した。中距離核戦力全廃棄条約(INF条約)を2019年2月のトランプはロシアに通告した。これはプーチンに核兵器増強のいい口実を与えた。相手に先に言わせたプーチンの方が数枚上手である。
冷戦時代にレーガンとゴルバチョフが結んだ由緒ある二国間の条約の回復は困難であろうが、バイデンがトランプが壊した国家の品格や大国の果たさなければならいにことを言うのなら別の形でも復活願いたいものである。
国連人権委員会を2018年5月に、トランプは離脱した。「偽善的で自己満足のための組織」「『人権侵害国』の擁護者で、政治的偏見の汚水槽」と汚く激しい言葉で国連人権理事会を批判している。離脱のはっきりした理由はわからないが、イスラエルへの配慮なら大きな問題である。むしろ残って協議の場を守るべきである。
WHOから、中国の悪口を並べて捨て台詞のように言うのは情けないが、トランプは2020年5月に離脱を表明している。米中経済戦争の最中にコロナを中国がばら撒いたといい続けた。大統領選に向けたパフォーマンスであろうが、残って協議の姿勢を示す方がよほど、遠回りに見えても有効というものである。少なくともアメリカを席巻する新型コロナは、武漢型とは異なるが、トランプはお構いなしである。
今回のアメリカ大統領選挙は、アメリカ民主主義の底の浅さと劣化を露呈したといえる。敗北したとはいえトランプはオバマの得票数を上回り、当初の劣勢を後半回復し検討したといえる。トランプ支持者が掘り起こされこれほどの数になったことは驚きといえる。
それにしても敗北を認めなず駄々っ子のような醜態をさらけ出す候補者がこれまでいただろうか。

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