一昨日の予算委員会の共産党の小池晃氏の質問のユーチューブが、たった3日間で300万回を突破している。
内容は、年金不安をなんとなく抱いていた国民にその実態を示した金融審議会の報告書を、こともあろうか麻生太郎は受け取りを拒否した。前代未聞の悪行といえる。報告書内容を否定しているようではないようである。
小池の質問は、事実を認めようとしない体質と、マクロスライドの中で減額される事実を認めよ。100年安心と国民に言ったのに、いつの間にか制度が安心というのである。減るのは解っている。財源はせめて一般企業並みに大企業に課税すれば4兆円、株などで儲けている1億円以上の富裕層に課税で3兆円、戦闘機1兆円買うのやめましょうと、財源を提示している。安倍政権になってから年金6%削っている。との指摘に、安倍晋三は、「それは、あー馬鹿げた政策ですよ。間違った政策です」と述べた。大多数の貧困層の政治など考えていないというのである。
この受け取り拒否の麻生太郎のコジツケ理由は、国民に不安を与えるからというものである。これと同じ失態を演じたのが、福島原発の放射能の拡散である。天候に左右される拡散は当時の気象を計算して、ほとんど正確にわかっていた。しかし、住民に不安を与えるからという理由で、公表されたのは半月経ってからだった。おかげで飯館村は避難が遅れた。海洋への汚染も公表はされず、トモダチ作戦のアメリカ艦船が被爆している。
事実を公表するのを遅らせるか、できればしないでおこうとするのは、責任を先延ばしするかなかったことにしたいとする、権力者の一様な体質である。国民が被る被害や不安より、自分たちの責任をどれほど逃れられるかの方が重要なのである。
昨日(20日)財務相の諮問機関である「財政制度等審議会」は財政のあり方に関する建議(意見書)を麻生大臣に提出したが、その中から「年金が2004年の見込みよりも少なくなる」という文言を削除していた。審議会の忖度が始まった。審議会の劣化が政治につられて始まっている。