そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

更に拡大する口蹄疫

2010-06-11 | 獣医師

宮崎県の口蹄疫が昨日(10日)早朝都城に飛び火したと言われ、口蹄疫封じ込めに懸命になっていた関係者たちを失望させた。しかし午後になってこれはさらに追い打ちをかけられること100610 になった。

ワクチン非接種の地域からの発生が相次いだのである。都城に続いて、西都市、日向市に続いて宮崎市でも発生がかくにんされた。終息に向かうと思われていた矢先の出来事である。ワクチン接種はしていたが、新しい町がこれに加わった。木城町である。川南町に接しているので、新たな地域にはならなかった。しかし拡大の傾向は収まらない。

その一方で未だ殺処分できていない家畜(多くは豚)ろが引き続き飼養されている。発病と殺処分が命じられてから、10日以上放棄され未処理の牛群が沢山ある。1万頭を超えているかもしれない。とりわけ感染拡大の元凶といわれている、豚の感染群の未処理が目につく。

殺処分頭数は、19万頭にもなった。これからは非感染や無症状の家畜が処分されてくるに違いない。有畜農家との軋轢が最少になればいいのだが、イギリスでは治まるのにほぼ1年を要している。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
現地では獣医師が不足している現状とのこと。獣医... (Unknown)
2010-06-11 19:22:11
現地では獣医師が不足している現状とのこと。獣医さんは現地に行って処分を補助しないのですか?ブログで意見を述べるより現地で行動するのが獣医の仕事ではないのでしょうか?
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現職の臨床獣医師ならば、ある意味では傲慢な言い... (あなりすと)
2010-06-11 22:29:34
現職の臨床獣医師ならば、ある意味では傲慢な言い方になるが、行っていただきたくない。
感染力が強く、感染ルートも不明、現場で診療に携わっている獣医師はいくべきでない。

帰ってきてから、畜産農家から総スカンを食らうだろう。
宮崎の被害状況をみれば、少しでもリスクのある行動は慎んでいただきたい。
実際に獣医師が足りないのかは定かでないが、埋設地探しに苦慮し、埋設が遅れているのが拡大の最大要因だろう。

やはり、初動の遅れが致命的な結果になりつつある。
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要請はありましたが、とてもではありませんが、あ... (そりゃないよ獣医さん)
2010-06-11 22:33:17
要請はありましたが、とてもではありませんが、あなりすとさんのご意見通り、行けません。
同じ獣医師なら解ってもらえると思います。
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