愛媛県職員の内閣府との話し合いメモの中に、『柳瀬氏との面会より前に、首相と加計氏が会食した際、下村博文文科相(当時)が「加計学園は課題への回答もなくけしからん」と述べたことが話題になった。』という件があった。これに対して、下村氏はそんなことはないと否定した。そりゃそだろ。
下村博文の奥さん、下村今日子は加計学園の理事など要職を歴任している。安倍昭惠とは懇意にの仲である。お二人で、事業を拡張し経営不振に陥っている、加計学園を目いっぱい褒めている。この下村今日子の旦那が文科大臣であったことも問題であるが、その在職中の下村博文の発言は、加計ありきの首相案件であれば納得できる経緯といえる。下村は加計学園が早く乗って来い、と言っているのである。首相案件であるからせかせていると思えば辻褄があう。それよりなにより、安倍晋三は加計孝太郎と獣医学部解説の話し合いをしていたことになる。昨年1月20日になって、戦略特区に上がってきた時の初めて知ったは、誰が見ても虚言である。この方が辻褄があう。
自民党国会対策委員の逢沢一郎の場合はもっと明快である。加計学園問題は首相案件などであるはずがないと述べている。地元岡山出身の逢沢も、奥さんが加計学園の寵愛を受けている。しかも逢沢一郎は親族が加計学園獣医学部の建設を請け負っているという、悪の循環の中にある男である。50年前までによく見られた、政治家と建設業者の癒着構造である。極めて解り易い悪の構造といえる。昔はどの新聞もこうした関係をはっきりと、「疑獄」と報じたものである。
小泉の息子が時折まともなことがある。「記憶にないのなかったと言えるか」という事である。記憶にないという言い方は、ばれた時に記憶が戻ると言うことを想定した返答である。記憶にないは虚偽答弁であり、間接的には認めているのである。
今日も新たな事実が発覚した。愛媛県側は会見する一月前に、「愛媛県や今治市それに加計学園の関係者が首相官邸を訪れる」と伝えていたことが解ったのである。きっとこれも書類は廃棄したとか記憶にないとか言って、否定するのであろうが、嘘をつき始めるとその数倍の嘘をつき続けなければならなくなる。そして傷口はどんどん広がるのである。
安倍は観念する時である。
「備忘録」を書いた愛媛県の職員。この2人に共通の背後関係はないだろうか。