鶏卵大手のアキタフーズの創始者秋田善祺は、当時農水大臣であった吉川貴盛に、アニマルウエルフェアの定着阻止に向けた贈賄として金を渡したことを認めた。欧米の家畜を命る生物と捉える動きに恐れをなして秋田らが金を持って行ったのである。
金の受領に及び腰であった吉川に、受け取りを促したのが元農水大臣の西川公也である。本ブログでは、幾度もこのことを指摘していて繰り返しになるが、河井克行、案里夫妻の選挙違反の捜査中この件に関して、たまたま見つけたに過ぎない。どれほど養鶏業者は贈賄に当たる金を貢いだか実態はわからない。捜査もしない。事実吉川に受け取っとけよと促した西川公也は、分っているだけで数百万円を受け取っている。
秋田は認めてはいるが、養鶏協会の理事の多くは吉川に現金を渡している。理事の半分は秋田の息のかかった人物である。これは幸運にも発覚してくれた一件であるが、どれほどの目に見えない贈収賄事件があるのか実体は闇の仲である。
思わぬ形で知られることになった、畜福祉と訳されるアニマルウエルフェアであるが、家畜を命ある個体であるとして飼養管理するという考え方である。
本ブログで幾度にもわたり、アニマルウエルフェアについて記載したが、本質的には工業化する畜産の形態、家畜を生産機器として発展してきたことへの警告である。
新たな世紀の農業は、食料問題や環境問題を念頭に、家族農業と有機農業とアニマルウエルフェアに沿った畜産が基軸となる。
日本政府はこの全てに対峙し、大量投資、大量生産、非循環型の集約型の農業を目指し、奨励し資金援助しているのである。