そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

天皇の言葉を否定する官邸の横暴と五輪開催の杜撰さ

2021-06-27 | オリンピック

天皇が自らが名誉総裁におさまる東京五輪の開催について、宮内庁の西村泰彦長官は、「オリンピックをめぐる情勢につきまして、天皇陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を、大変ご心配されておられます。」更に、「国民の間に不安の声がある中で、ご自身が名誉総裁をお務めになるオリンピック・パラリンピックの開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されているご心配であると拝察しています。」 と述べた。
これを受けて加藤官房長官は、「これは西村長官の個人的意見だ」と切って捨てた。西村官房長官は、”拝察”という言葉を使って天皇の気持ちを伝えたのであるが、加藤官房長官は聞き入れなかった。天皇は現憲法下で政治的発言は控え、側近に伝えさすものである。

自民党は党が掲げる改憲案で、天皇を元首に据えている。今回の官邸の対応は、自民党の改憲案がいかにいい加減であるか、おざなりのものであるかを象徴するものでもある。
不敬罪の存在まで自民党は検討対象にはしてはいないようであるが、自民党改憲案なら立派な不敬罪に当たる、加藤官房長官と官邸の対応である。天皇の懸念や危機感は、多くの国民が均しく抱く懸念であり、突出したものでもない。政府の五輪開催への焦りが見て取れる。
ウガンダ選手の受け入れについての杜撰な対応がすでに起きている。PCR検査をやらない、濃厚接触者の飛行機内の80数名の動向を捉えていない、同僚を空港から搬出させるなど、安心でもなければ安全でもな対応が露わになっている。
国会で具体的な対策や判断基準などいくら問われても、”安全安心で国民の命を守る”と、壊れたレコードのように繰り返し発言しかできなかった、菅義偉である。すでに東京は緊急事態宣言を受ける現状にある。
東京五輪は開催するべきではない。パラリンピックはすでに中止を検討しているようだが、選手たち関係者とIOC幹部が日本に遺した傷跡の方が心配である。

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