メディアがこぞって褒め称え、報道していたアベノミックスの雲行きが怪しくなってきている。何よりもアベノミックスで先行する、急速な円安の影響が直接的で庶民にとっては深刻である。今日、円は100円の大台に乗った。
この円安は世界各国の脅威となっている。自国の通貨の価値を政治的強権で下げることは、ルール違反でないかというのである。
まず輸入製品が値上がりをしている。石油など敏感に反応する製品が先行し、海外に依存している食糧が、値上がりをしているか待機している状況である。
待機組の中には、食用油や小麦製品などがある。沖縄を除く日本の電機会社はこぞって、大幅な料金の値上げを申告している。
庶民の給与など上がっていない。大企業の給与や手当が、増額給付されたとの報道はある。一般国民は、株価が上がって景気が良くなったとの報道を耳にはしているが、現実感がないのが実感である。
株価が上がることで、資金運用を行っている年金機構などが、財政が豊かになって一般国民は恩恵にあずかると、説明されるが。が、これも庶民に実感はない。
一方で、企業収益は昨年同期に比して、14%も増えていると報道されている。
円安で当然のことながら、経常黒字は43%も減少し過去最低となり、貿易収支は過去最大の赤字になっている。その一方で、財政赤字はより一層深刻になっている。今年の終わりか来年には、1000兆円を超えると見込まれている。アベノミックスの、二本目の矢の財政出動は、財政規律を無視して、まるでタコが足を食べるさまである。
仮に景気が上向いたとして、庶民の給与が上がるおこぼれがある頃には、消費税が倍の10%になる。いつまでも庶民は報われることがない。アベノミックスは、投資家と企業家ばかりが喜ぶ、一般国民にとっては画餅でしかない。
左のフォトアルバムに<春の知床連山>をアップしました。
私が幼い頃は、1ドル360円でした。
外国製品や輸入食品は高価ゆえ、我々庶民には縁の無いものでした。
日本が戦後、経済成長すると、固定為替相場が廃止され変動性に変えられたら、わずか30年ほどで、ドルに対して4倍の円高変動。
日本の農林水産業が死滅したのも、簡単な算数だ。
私は頭が悪いから、円高になったから日本の米が世界標準とはかけ離れた値段になり、輸入食品に太刀打ち出来なくなったと思います。
日本に、ありとあらゆるものを売りつけて搾り取るみたいな操作が行われているように感じます。
なぜ、日本通貨が異常なほどの高値になってしまったのか?
1ドル360円で換算すれば、アメリカやオーストラリアで生産される穀物や肉類は、日本で生産される食品価格と大差なさそうですが?
なんとなくですが、誰かが為替相場を操作しているように思ってしまいます。