日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

「・・・口で意地悪するの」

2006-11-24 08:10:45 | 私の雑感あれこれ
ピカピカの一年生の娘は、小さな声でそういった。
「そう、困ったわね」と、答えたものの、困ったのは私もだった。

働き始めのその当時、学童保育見学に出かけたら、普段おとなしい娘は、黙って話を聞きながら、私の身体に身をピタッとつけていた。
そして、「あっ!」。
私の腕時計をはずして、放り投げたのです。
びっくり、!
バツの悪い思いで時計を拾いながら、ここに預けられることを彼女は精一杯拒絶しているのだと、私は理解しました。だから、それから後の話は、消化試合のようなものでした。
はたと困って、ご近所の専業主婦の方に帰宅後の世話を頼みました。
あー、助かったと、思った矢先、その話も破談。
ご主人の転勤で3月末で引越しになったのです。
またまた困った。
そこで、幼稚園の通園仲間のお母さんに最後のお願い、となったわけです。

そうこうして、どうにかピカピカの一年生になった娘。
ある日、仕事場に電話がかかってきました。
「○ちゃん、『どうしても自分の家に帰る!』っていうので、今日はお宅の玄関先にシートをひいて、自分の娘と一緒にマックのハンバーガーを食べさせたわ」と。
彼女も困っている様子。遠足気分で楽しくなってくれたらとの配慮。

「ありがとう、ありがとう、迷惑かけたね、助かった」
そういって、早めに仕事場から帰ってきて、「お母さんが帰ってきたから、○ちゃん家でも遊んでいってね」と、二人で遊ばせる。
その幼稚園友達が帰ってから、我が娘が語った、その日の顛末。娘の口から出た言葉が、表題の台詞。
なんと、子供に良かれと、寂しくないようにとの気遣いだったのに、我が娘は、逃げだしたかったのです。
母ですもの、一瞬にいろんなことが頭の中を巡ります。
だけれど…、だからといって、明日も仕事です。
結果として、下校時の通学路途中までの親のお迎えが必要な期間が過ぎると、娘の鍵っ子生活が始まったわけです。

女子高生の自殺のテレビのニュースで「口でいじめられた…」というような台詞が耳に入ったものだから、小さなトゲのようなエピソードだけれど、ちょっと引っ張り出してみました。そのときは窮地に陥った気分でしたが、小さなトゲでしたから、何とか解決策探して乗り切りました。

コメント
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