日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

ついでに、もう一回「お昼ご飯」

2006-11-29 16:52:25 | 子育ての周辺
自分のお昼ご飯ではないのに、同じテーマでもう一回。

あの頃は、息子は「ミニ四駆」に夢中でした。いつも何かに熱中しながら育っていった、そんなタイプだから、わかり易い育ち方でした。
週刊誌「少年ジャンプ」だかなんだかで、デパートで開催される大会に応募していたらしく、抽選にあたったとかで、ワクワク頼み込んできました。
「お母さん、おにぎりを作って」と。
小学生の息子は自分だけで食堂に入ったことも当然ありません。
だから、外でのお昼=お弁当、だったのです。
興味のあることに熱中するタイプだから、喜び勇んでいる息子には、一人で地下鉄を乗り継いでのデパート行きも、止めるどころではありません。
私?
おにぎりを作って持たせました。
ミニ四駆のレース模様も当然語ってくれました。
だけれど、覚えているのは、
デパートの屋上への階段のところで、一人おにぎりを食べたと、なんのわだかまりもなく話してくれたこと。(だから、本人は覚えていないでしょうね)
「だって、お母さん、食堂へ子供が一人ではいるのダメでしょう」
「ウン、ウン、そうだね」
と答えながらも、包み紙を開いて、おにぎりをほおばっている小柄な小学6年生を想像すると、笑えて来ました。
息子の本棚の上には、大切に、大切に、その自慢のミニ四駆が飾ってあったのは、言うまでもありません。
息子にはミニ四駆の話ですが、私には、デパートの階段で食べたおにぎりのエピソードです(笑い)。

余禄:後日、息子大学生の時。同じ時期に子供時代を過した、同好の仲間と語り合ったのでしょうか、宅急便で下宿先に送りました(笑い)。息子曰く。「あのころ、タイヤが年月でつぶれると嫌だから、木のブロックで車の胴体を支え、タイヤを浮かして飾っていたのだと…。
なんと、細かい!マニヤってそこまで愛玩するものなのですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こんな「お昼ご飯」

2006-11-29 07:46:01 | 子育ての周辺
朝、車で出勤する。その冬の朝、冬期講習の中学3年の娘と家を出る時間が重なった。
家から出て最初の信号が赤。信号待ちしていると、横断歩道を自転車で娘が横切ろうとした。
そのとたん、朝方の冷え込みで路面凍結した段差で、自転車ごと転倒。
「あっ!」
娘は、さっと自転車を起こし、信号が変わらないうちに横断歩道を渡りきった。
「やれやれ」
彼女は冬休みに入って、一日中学習塾の2週間である。
年末も近いから、半分は過ぎたのだろう。
昨日、娘から聞いた話で気が重い。
「あなたがお昼ごはんを食べに自宅に帰っても、お母さんが仕事で、一人で食べることになるのだから、お弁当を持っていったら?」
「ううん、家に帰って食べるから、いいの」
「他のみんなはどうしているの?」
「…みんなは、お弁当だよ」
「そうでしょう。寒い中、いちいち自転車で戻ることはないって…」
と、いったその返事。
「みんなは、集まってお弁当を食べているけれど、私は、『忘れ物したから、家に取りに帰る』っていって、毎日、お昼に戻ってきているの」
年中塾通いしている仲間と、冬期講習だけに参加している我が娘。
「はっ!」です。
「私も一緒に」といえなくて、「あなたもこっちにおいで」と言ってもらえなくて、そのお昼時間の間がいたたまれないから、そ知らぬ振りして、自宅へ毎日帰っていたのだと、判りました。
朝お母さんが作ったお弁当を、自宅で一人食べる切なさよりも、お昼休みの学習塾で一人過ごすことが辛い気持ち。
-わかります。
そして、この朝。
凍結した横断歩道で転んでも、あわてて自転車を引き起こして、塾へ向かった娘の姿。
-見ているしかありません。
お昼時間には、またこの横断歩道を横切るのでしょう。
真冬の道の行ったり来たり。
居心地の良くない教室にいるよりも、行ったり来たりを選択している彼女。
-見ているしかありませんでした。

ちなみに、春は来ました。
寒い冬の経験も、本人のどこかで血肉となっていることと思います。

テレビでは、大人たちが、教育関係者が、親たちが「いじめ」「いじめ」と連呼をしています。
「いじめ」は、どこにでも転がっていて、誰もが救助者になる機会があります。
そして、いじめられたり、いじめたりの経験をしたことが、その辛さを理解できるから、救助者になれるのではないでしょうか。
だからといって、救助者になれるのは、「いじめ」に気づいたから、即、誰でもが、なれるわけではありません。
一声かけて欲しいのに、一声で助かるのに、見ているだけの立場って言うのもあるのです。
不思議ですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする