日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

扶養控除、配偶者控除がなくなる・・・。

2007-12-26 15:55:41 | 社会問題
民主党の税制案。
但し、老人の控除はあるようです。
その替わりに、子供手当を一人につき○円、という形で給付するという。

ねじれ国会だから、政府自民党も参議院での多数党である民主党案に耳を傾けざるを得ない、状況でしょう。

世の中、少しずつ、変わるのですね。
「子供は扶養してもらう」のではなく、「育つための費用を国家が助ける」に替わるのは、大きい。
子供一人につき年間38万円の扶養控除だと、仮に20%課税で7.6万円の減税。
7.6万円では1年間の食費どころではなく、子供が多ければ多いほど、経済的負担が大きいのは明らか。
ましてや、低所得で給与所得者控除や本人の基礎控除等で、課税割合が5%や、非課税の家庭に於いては、メリットが殆どなくなる仕組みなのです。
だからといって、子供に必要な費用をカットすることは困難です。

で、配偶者控除もなくなる。
これも、控除になるならないの限界が、年間収入103万円。この枠内で働くという不自然な働き方を見聞きします。少しオーバーして、この特典を失うのはもったいない(損)、ということでしょう。

さっぱりと、その線引きも取り払って、子育てや障害者の世話で負担がかかるのであれば、負担を必要とする人(子供、障害者、高齢者)に支給する、それが筋だと思うから、民主党の案はすっきりしている、と思う。

これは、敗戦後の1945年に女性に参政権が与えられたことに次ぐほどの、抜本的な仕組みの見直し、そんな気さえします。
すべての女性に有利(得)ではないから、微妙に思う人もいるだろうけれど。
20代、30代のこれから子育てしようとする若い家族、子育て真っ最中の家族、そして働いて頑張っていこうとしている女性たちに、納得いくルールのように思う。

勿論、そんなにすんなり通るとは思わないけれど、参院選の結果があるから、テーブルに載ることもある、耳を傾けてもらうこともできる、
今は、そこまで来たのだと思います。

コメント (2)
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C型肝炎は国が補償する形で大きく前進

2007-12-26 08:12:00 | 社会問題
なんだか福田首相の支持率を何とか上げたい、これ以上不人気になっては自民党政権が持たない…、そんな思惑が見え隠れする中での、政治判断がなされた。
で、支持率、そんなに上がるだろうか。
そこは疑問。

20年以上も前のことですが、ある本(多分犬養道子さんの「乾く大地」だったような…)で、ネスレ社(日本ではコーヒーのネッスルで知られている。スイスが発祥のグローバル企業)がアフリカに有害とされた物質を含んだ粉ミルクを輸出していたという問題を読んだことがあります。
そのときは、勿論なんと酷い会社と思いはしましたが、先進国とアフリカの間での話として、私は知識として知った一読者の立場でした。
考えてみれば、その頃、日本もアフリカと同じ立場にいたのですね。
フィブリノゲンという薬がアメリカで禁止されたのが76年頃だとか、で、その後10年以上に亙って、日本はアメリカから輸入し続けたと聞きました。
日本側の輸入会社は、戦争中に旧満州で生物兵器を作る任務を遂行していた部隊の流れをくむ会社とも聞きます。
自分の国で、薬害のため危険として使用禁止しているにも関わらず、売り続けた会社への責任は問わないのでしょうか。
国策の流れをくむ会社の責任はどうなるのでしょうか。
アメリカでの情報をキャッチしないで、害が発生することを知らなかったとしてきたのなら、その行政の関係官庁は役割を怠ってきたのではないでしょうか。

「補償します」というのは、国民の税金で負担します、ということです。
国の支出は税金で賄われるのだから、それは当然なのですが、このような事態を発生させた責任の追求もして欲しい、そう思います。

ネスレ社の話題を他人事、と思っていたら、現実に自分の国でも同様のことがあったわけですから、今現在も、知らないところで不作為による危害が浸潤しているかもしれません。
厚生労働省はしっかり機能して欲しいものです。
それにしても、「強くなるとやさしくできる」と思っていたのですが、強いアメリカは、民主主義だけでなく、薬害をも平然と輸出するのですね。

 ***以下NGO「グローバル・ビレッジ」から引用***

ネスレ(スイス)
発展途上国での粉ミルク使用による乳児死亡増加

不衛生な水しか利用できない、哺乳瓶消毒の指導が行き届いていないなどの問題があるにも関わらず、開発途上国で粉ミルクの過大な宣伝を行った結果、乳児死亡が激増しました。さらに粉ミルク自体にも有害物質が混入していることが分かり、1970年代末からネスレ製品の世界的な不買運動に発展しました。



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