著者は26年間アメリカ生活でしてきた日本人。
「26年暮らしてようやく見えてきた、アメリカ社会の構造とその生成過程について、自らの経験と知見をもとにして記した」とあります。
アメリカという外国は、メディアにもよく登場するし、海外に疎い人たちには、外国の代表=アメリカという風に思ったりする国です。
私達は、伝えられる情報をその言葉で理解するとき、自分の体験で知っている概念と結びつけて理解しようとします。
この本を読んで、今までイメージしていたいくつかが、目から鱗、というのでしょうか、いくつか瓦解し、組み立てなおされた、そんな思いを抱きました。
(私にとって)アメリカを理解する教科書のような本です。
以下目次から
第1章 超・階層社会アメリカの現実
――「特権階級」「プロフェッショナル階級」「貧困層」「落ちこぼれ」
第2章 アメリカの富の偏在はなぜ起きたのか
――ウォール街を代理人とする特権階級が政権をコントロールする国
第3章 レーガン、クリントン、ブッシュ・ジュニア政権下の富の移動
①レーガノミックスのトリック
②クリントン政権
③ブッシュ政権とイラク侵攻
第4章 アメリカン・ドリームと金権体質の歴史
――自由の国アメリカはいかにして階級社会となったのか?
①アメリカ植民地の特権階級
②独立戦争とアメリカ建国
③南北戦争
④戦後の復興と好況時代
⑤゛進歩派゛の台頭と第1次大戦
⑥大恐慌とニューディール
⑦第2次大戦とアメリカ経済の繁栄
⑧まとめ
第5章 アメリカの教育が抱える問題
――なぜアメリカの基礎教育は先進国で最低水準となったのか?
第6章 アメリカの政策目標作成のメカニズムとグローバリゼーションの関係
――シンクタンクのエリートたちがつくり、政治家たちが国民に説明するカラクリについて
第7章 それでもなぜアメリカ社会は「心地よい」のか?
――クリエィティピティが次々と事業化されてくる秘密
第8章 アメリカ社会の本質とその行方
――アメリカ型資本主義市場経済が広がると、世界はどうなるのか?
抜粋
自由と平等は車の両輪で、片方が欠けたらどちらも成り立たない。だから時代環境に応じて具体的な形は変わっても、自由と平等は維持しなければならない。
しかし、自由と平等は単純に並立するものではないし、同時進行するものでもない。
―中略―
平等を目指すスローガンは高尚な響きを持つが、平等に対する願望の心底には自尊心が欠如している。自由を求めるスローガンは体裁が悪い。しかし自由に対する願望の底には、自尊心がある。
「26年暮らしてようやく見えてきた、アメリカ社会の構造とその生成過程について、自らの経験と知見をもとにして記した」とあります。
アメリカという外国は、メディアにもよく登場するし、海外に疎い人たちには、外国の代表=アメリカという風に思ったりする国です。
私達は、伝えられる情報をその言葉で理解するとき、自分の体験で知っている概念と結びつけて理解しようとします。
この本を読んで、今までイメージしていたいくつかが、目から鱗、というのでしょうか、いくつか瓦解し、組み立てなおされた、そんな思いを抱きました。
(私にとって)アメリカを理解する教科書のような本です。
以下目次から
第1章 超・階層社会アメリカの現実
――「特権階級」「プロフェッショナル階級」「貧困層」「落ちこぼれ」
第2章 アメリカの富の偏在はなぜ起きたのか
――ウォール街を代理人とする特権階級が政権をコントロールする国
第3章 レーガン、クリントン、ブッシュ・ジュニア政権下の富の移動
①レーガノミックスのトリック
②クリントン政権
③ブッシュ政権とイラク侵攻
第4章 アメリカン・ドリームと金権体質の歴史
――自由の国アメリカはいかにして階級社会となったのか?
①アメリカ植民地の特権階級
②独立戦争とアメリカ建国
③南北戦争
④戦後の復興と好況時代
⑤゛進歩派゛の台頭と第1次大戦
⑥大恐慌とニューディール
⑦第2次大戦とアメリカ経済の繁栄
⑧まとめ
第5章 アメリカの教育が抱える問題
――なぜアメリカの基礎教育は先進国で最低水準となったのか?
第6章 アメリカの政策目標作成のメカニズムとグローバリゼーションの関係
――シンクタンクのエリートたちがつくり、政治家たちが国民に説明するカラクリについて
第7章 それでもなぜアメリカ社会は「心地よい」のか?
――クリエィティピティが次々と事業化されてくる秘密
第8章 アメリカ社会の本質とその行方
――アメリカ型資本主義市場経済が広がると、世界はどうなるのか?
抜粋
自由と平等は車の両輪で、片方が欠けたらどちらも成り立たない。だから時代環境に応じて具体的な形は変わっても、自由と平等は維持しなければならない。
しかし、自由と平等は単純に並立するものではないし、同時進行するものでもない。
―中略―
平等を目指すスローガンは高尚な響きを持つが、平等に対する願望の心底には自尊心が欠如している。自由を求めるスローガンは体裁が悪い。しかし自由に対する願望の底には、自尊心がある。