日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

中国人劉暁波氏へノーベル平和賞

2010-10-09 02:31:49 | 社会問題
ノーベル平和賞が天安門事件で政府に抗議活動をし、その後も中国の民主化を発信し続けている劉暁波氏に決まった。
去年の平和賞はオバマさんだったことを思い出し、1年の早いのに驚くとともに、このグローバルな賞の持つパワーが、一滴の水が岩をも穿つような効果に繋がっていって欲しいものです。
中国国内では、このニュースは一切報道されておらず、いつも流されている海外ニュースも、この場面では放送が遮断され黒い画面になる、という。
何の説明もなく報道が黒い画面になるということを、中国の人たちはどう思っているのだろうか。
天安門事件からもう21年が過ぎているのだ。あのころは丁度、中国残留孤児家族に日本語を教えるボランティアをしていたこともあって、中国の方々とも交流があった。
日本に来ている中国人留学生たちが、民主化運動を支持し、政府の鎮圧を抗議するデモが日本のテレビ報道に乗り、帰国後が心配になった、という話も、近いところから耳に入ってきたものだ。
その10年後に北京へ旅行に行ったとき、中国人ガイドさんは、北京大学国際政治学科出身で、天安門事件のときに丁度大学4年、卒論も書き終わっていたので、毎日天安門に通った、と。で、そのことから、決まっていた日本の大学院への留学が反古になってしまった、と聞いたこともあった。
この20年で、中国経済は驚異的な右肩上がりをみせ、今や世界第2位の経済力、とか。
そんな国での黒い画面。
ネット社会で、こんな報道規制が通用するのも、時間の問題、でしょう。
最近は、制限されていた海外旅行のハードルも低くなったのですから。

ーー北京へ行ったころ、日本語の上手なガイドさんに、気軽に、日本へいらっしゃい、なんて声をかけていた日本人旅行者もいたけれど、「中国人は特段のケース以外は海外旅行が許されていない」のが現実だった。
そして、私たちは、今、ノーベル賞の話題で喝采しているけれど、「ノーベル賞」そのものを知らない人たちがイッパイ居るのも現実。--娘の夫のR国も、歴史はレーニンの時代から教えられる、という国だから、ノーベルのことは知らなかった。勿論西洋音楽家も知らず、文学作品を読むという文化を知らない。…発行された本は、政府の息がかかったものだけ、というイメージで、関心を示すということがなかったようだ。

話はそれた。
さて、中国民主化!への大きな一歩になってほしい。
国は為政者のためのものではなく、国民のもの。
中国からノルウェーに対しての圧力もあったようだけれど、
ノーベル委員会の見識と、このたびの受賞。
コレまでにもソルジェニーツィン氏やアウン・サン・スー・チー氏を始め、反体制を貫いてきている人たちの受賞も見てきたけれど、今回も興味深く見守りたい。
コメント
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