今年70歳になる日本画の絵描きさん。
大学院時代の作品から順を追って展示されている。
そして、絵の横に、ご本人の短文が付いている。
これを読みながら歩を進める。
読み進めながら、私の中に人となりが浮き上がってくる。
誰もがそうであるように、20代の画家の田渕氏には、10年先や20年先は見えていない。
そんな若い絵描き田渕氏が、テーマを求めて、描き描いた日々の事などを文章で読み進めると、その熱意なども伝わってくる。
30代、40代と変わっていき、チャレンジの絵も並んでいる。
誠実な文章と併せて観賞していくものだから、絵を描いていく姿勢が良く分かる。…勿論私の勝手な想像で、お門違いも大いにあり得る訳だけれど…。
日本はお金持ちの国だから、海外からの有名画家の展覧会も目白押しだけれど、自分の好きな絵描きさんの絵に会いに行くのは、楽しい。
あっ、田渕俊夫さんという絵描きさん、私のブログを訪問してくださる方で、既に知っていますよ、という方がいらっしゃったら嬉しいのですが、画家としては、社会的に大成功者なのでしょう。経歴を見ると、東京芸術大学副学長まで勤められ、今、名誉教授ということですから。
全部じゃないけれど、幾枚かの好きな絵に吸い寄せられて、記憶に残っている絵描きさんです。その方が、こんな偉くなっている人、ということは、私の審美眼は、保守中庸派、なのかしら。