日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

母から電話があった。

2012-11-09 16:14:36 | 母のことなど
弟宅の受話器の使い勝手が要領を得ないのか、よく聞こえないと、戸惑いながら。
弟曰く「自分で、(ワタシの)電話番号10桁をプッシュして架けたんだ!」と。
もちろんワタシの電話番号は、母の暗記済み番号なのです。

墓参りに連れて行ってもらった、そして町が一望できる城山にも車で連れて行ってもらった。うれしかった~、と。

この8月末の母の退院のドタバタ以来、母もワタシも弟も実家の「敷居をまたげない存在」になっているため(!!!)、家には立ち寄らず、父(母には夫)のところ(墓参り)に行ってきたということです。墓の中の夫に思いのたけをかたったのだろうなー。
70年以上暮らしてきた家のことを思わない日は一日もない、と9月はじめに口にしていたけれど、それは多分今も同じ。
嫁してからずっと夫婦の部屋の床の間に架けていた掛け軸(古代中国の哲人「屈玄」の肖像らしい)も引越しのときにもってこられたからそれで充分だ、と自分に言い聞かせながら暮らしているのだろう。

「Uさん(弟の妻)がぜんぶ計画を立てて連れて行ってくれた」
母はそう言う。

山寺の傾斜地にあるお墓のそばまでは行けず、弟らが墓に花を活け、ろうそくをともしている間中、車の中から眺めて、お経を詠んでたいたそうな。

よかった、うれしかった~。

それでいい。

「ウチに来てもらうからには、きてよかった、と思える暮らしをして欲しい」
退院のドサクサ状態のときに、すらっと、なんの気取りもなく口にした、Uさんの人柄にワタシはまったく脱帽です。

敷居は特にまたがなくてもいいのだけれど、そのうちに氷解することも、あるかも知れないし…。
そんなに先は長くはない。100歳まではあと4年余り!
一日でも多く、「よかった~」という気持ちがよぎってくれたら、なによりです。
ホラ、また、ワタシは遠方のムスメ、なのですけどね。
コメント (3)
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